★★2010.04.08 BCXC/玉原高原

池の平湿原に続き、素晴らしいBCクロカンフィールドを発見。
そして何よりこの日は、私が、人生最初で最後と思われる「沢越えジャンプ」を成功させた記念すべき(恥ずべき)日として、永遠に記憶されるでしょう(笑)。

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2010年4月08日 玉原高原

天候:晴れ
装備:(板)カルフ・サルスティス、(靴)Xadv7
タイム:スキー場ベース 11:18 ~ 登高終了点 12:18 ~ ブナ平 12:30 ~ 夏道尾根下 12:45 ~ 下降開始点 13:35 ~ 13:37 沢状地点で滑降 14:04 ~ 14:20 ちびっ子ゲレンデ脇周辺滑降 14:48 ~ スキー場ベース 15:00

4月に入ると、東京から片道3~4時間でBCクロカンが楽しめるところは限られてくる。
このシーズン集中的に通った東信地方はもう厳しいだろう。
かぐらなら確実だが、かぐらはもっと後でも大丈夫だろうから、今日はまだスキー場が営業を続けている玉原高原に行ってみることにする。

玉原スキー場(たんばらスノーパーク)は、シーズンインが早いので初滑りの時期に注目したことがあるが、コースはあまり面白そうではなく行ったことがない。
今回目指す玉原高原はスキー場の周辺を滑るものだが、沼田インターを下りても周りはすっかり春の風情で、果たして雪があるのか不安になる。
しかし、着いてみれば雪はたっぷり。この時期、東京からこの近さで、ロープウェイやリフトも使わずにこれだけの残雪量のあるフィールドに入れることに驚いた。

スキー場下部の左端にそり遊び用のちびっ子ゲレンデがあり、その脇から林の中に沢山トレースが付いている。そこから林の中に入っていく。
雪質は重い湿雪で、少し潜る。スキーを回しにくい雪。
スキー場の脇に広がる林は、林間滑走が楽しめる程度の樹間がある。
ゲレンデのすぐ脇にこういう林があるスキー場は、関東近県では少ない。
まずここで少し滑ろうかとも考えたが、斜度があまりなく、この雪質にこの斜度ではあまり楽しめないと思い、上に上がることにする。

夏道のある尾根を目指して、左方向に進んでいく。
重い雪にターンするのも面倒になり、途中からは直滑降。
BCクロカンは直滑降も気持ち良く、林間の緩やかな起伏の中をツイーっと進んでいく。
やがて前方に、小さく雪が盛り上がったところがあり、その先の斜面が落ち込んでいて見えない。
まずいと思うが、ややオーバースピード気味になっており、この雪質で無理に止まろうとすると、かえってコントロールを失い木にぶつかったりする危険もあると判断。
まあいいや、とそのまま直滑降で突っ込む。
すると、落ち込んだ斜面の下は沢で、しかも大きく割れている!
やばい!
しかし、ここで急停止をかけても、おそらく止まりきれずに沢に突っ込むだけだ。
一か八か飛ぶしかない、と瞬時に判断。
沢に向かう急斜面でさらに助走をつけて、沢の手前で思い切りジャーンプ・・・べちゃ。
対岸の斜面に大の字になってしがみつく。自分の体の跡が雪面にくっきり。ディズニーアニメで、プルートが壁に激突して体がめり込むみたいな図ですな。
ともあれ、ジャンプ成功。何という強運、ご先祖様に感謝する。
しかし、こういうことは絶対に回避しなければならないと、激しく反省。

着地した対岸は尾根の末端近くで、目指していた夏道尾根ではないが、登れそうなので尾根に上がる。
登りながら沢を観察すると、もう少し上流は雪で埋まっている。
明るいブナの林が広がっており、標高を上げるにつれて木が立派になっていく。
鹿俣山から西に延びる稜線に合流するころには、ブナの巨木が並ぶ素晴らしい林になる。

鹿俣山に向かって高度を上げていくと、やや斜度が上がるが、それでもメローな斜面。
だんだんと右手からスキー場のコースが迫ってくる。
スキー場のコースがすぐ脇まで近づき、尾根がぐっと斜度を上げる手前の台地で登りを終了とする。

ここからの往路の下りは、しまったザラメであれば快適な林間滑降になるかもしれないが、斜度が緩く、今日は雪質がよろしくないこともあり、滑りはあまり楽しめない。
登りに使った支尾根との合流点あたりまで来れば、ほとんど平坦。

そこからさらに西に、ブナ平と呼ばれる台地に向かう。
ここはさらに明るく、極端に言えば雪原にまばらに木が生えているといったイメージ。
散策気分でゆるゆると歩いて楽しむ。

全般に平坦なので現在地の把握は難しいが、GPSを頼りに、登りに使うつもりだった夏道尾根に入る。
尾根の下りは、雪質の悪さもあってやや苦戦。
尾根を下ると、また雪原のようになって、ちょっと先には車道(冬期閉鎖)。
周囲を見ても、危なそうな場所や通過不能な沢などは見当たらず、こちら側はどこに下りてきても危険はなさそうだ。

さて、一回りはしたが、時間がまだ早い。
残り時間でスキー場を滑るという手もあるが、あまり気が進まない。
これまでの経験からすると、BCクロカンは圧倒的にオフピステの方が楽しいのだ。
そこで、もう一度上に上がることにする。

先ほどジャンプした沢の下流を、今度はスノーブリッジで渡り、登りに使った支尾根を再び登る。
ステップ板で登るのにちょうど良いくらいの斜度で、景色を楽しみながら、さほど苦もなく先ほどの登高終了点の手前まで登り着く。
ここからやや急になるが、ここを登って滑ってもイマイチなのはわかっているので、登りはここまでにして、今度はスキー場寄りを回り込んで出発点に戻ることにする。

少し進むと、小さな沢状のところに開けた斜面があり、なかなか斜度もある。
行ってみると、日射の影響か、ここはザラメ化が進んでいる。
滑ってみると超快適。
斜面の下にザックを置いて、ここを繰り返し滑る。これぞBCクロカンという感じの楽しみ。

しばらく遊んだ後、出発点を目指してまた下っていく。
途中、深い沢を越えるところがあり、部分的に急なので、初級者だと緊張するかもしれない。
その沢を越えるとまた緩い斜面となり、そこをゆるゆると下って出発点のちびっ子ゲレンデ脇に戻る。
が、名残惜しく、そこから車道に向かって下る斜面を滑って回ってから、終了とする。

半信半疑で行った玉原高原は、素晴らしいところだった。
私はここでブナ林の魅力を再認識させられた。
滑りだけから見れば、今回は大満足とはいかないが、ここは滑りだけにとどまらない良さがある。
それに、ほぼ全面明るいブナ林で、どこでも滑れる感じなので、滑りの方もまだまだ開拓の余地がある。
今度は冬に来てみたいと思う。


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この記事へのコメント

n'Ajjer
2011年05月23日 06:54
身近な方のBCクロカンブログ・・ワクワク読ませて頂いています♪
玉原は、今季は行けませんでしたが、
オン/オフピステとも、my自主練フィールド・・
地形やぶな林が目に浮かんで、読んでいても顔がほころびます。
今まではステップ&プラでしたが、BCクロカンも大分慣れたので、
次回はクロカンで行ってみます!
1回券買って、最初のリフトで上り、左のパトの?建物の右横からフィールドに入ると、緩い下りで沢まで・・私の時は(何月だったか忘れましたが)沢も埋まっていて、楽に渡れました・・色々遊んで、帰りはぶな平から湿原に出たり。
興味のあるエリアも色々・・これからも楽しみに、頼りに・・しています♪
Seki
2011年05月23日 09:42
n'Ajjer さん、ありがとうございます。
私も、「あんな風にテレポーテーションができたらな~」と思いながら、n'Ajjer さんのまほろば掲示板でのコメントを楽しみに拝見しています。

玉原はいいですね~、本当に。
今季も行きましたが、もっと研究したいと思っています。

今後もよろしくお願いいたします。

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