2008.05.03 細革/08GW立山②・真砂沢

2008年5月3日 08GW立山・2日目 真砂沢

天候:晴れ
装備:(板)BDポーラスター、(靴)スカルパ・ビンソン

<タイム>
6:25 雷鳥沢テン場
8:05~ 8:30 別山乗越
9:00~ 9:30 別山
10:40~11:30 剱沢出合
14:40~15:05 別山乗越
15:30 雷鳥沢テン場


本日の目的地は真砂沢。
まずはシールを着けて雷鳥沢を登る。
雷鳥沢右岸の積雪期登路は、シール登高(スキーアイゼンなし)での直登の限界に近い斜度が続く。
それだけに、シールが効かせられれば、ぐいぐいと高度が稼げる。

別山乗越からはツボ足で別山へ。
最初の小ピークを越えたところで再度スキーを装着し、乗越から30分ほどで祠のある山頂。
天気は快晴で、眺めは最高。

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                 立山への稜線
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                 剱岳
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さて、別山山頂から真砂沢側は、斜面が急に落ち込んでいて下が見えない。
山頂からダイレクトに滑り込むか、真砂岳とのコルまで降りるかわずかに逡巡するが、先行した2人のベテランアルペンスキーヤーはダイレクトに滑り込んで行った。
ならば自分も行けないことはないだろうと、ダイレクトに行くことにする。
最上部は多少斜度が緩く、雪も締まっていたのでワンステップターンでこなしていったが、途中から超急斜面になる。
妙高火打山・澄川の山頂直下と並んで、私のツアー歴の中での最急斜面と思う。

立山・剱周辺では、このくらいの斜度はわりと当たり前にコースになっていることをおいおい知るのだが、このときは驚いた。
真砂沢と言えばポピュラールートで、ガイドブックなどにもよく載っている。
そういうルートにこんな斜度のところがあるとは、予想していなかった。

しかも、雪質は昨日以上の超もぐり雪。
澄川の時は革とはいえ2バックルのブーツだったが、今回は紐締めのみのビンソン。
履いているのはステップ板で、場違いも甚だしい(笑)。
体が遅れ、それでも持ちこたえようと姿勢を低くするが、スキーの前後差が広がってバラバラになってしまう、最悪の滑り。
ワンターンごとに転び、下にスラフが流れ落ちていく。
もぐり雪なので滑落の心配はないのだが、この急斜面を抜けるまでは大変だった。

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耐えかねて、途中から斜滑降でやや斜度の緩いカール中央へ移動。
そこからはターンがつながるようになるが、やはり雪が重い。
カールの底まで30分かかった。

                 カールの底から見上げる
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カールの底からは斜度は落ちていくが、スキーがずれない雪質。レールの上を走っているように滑る。
スタンス(前後差)を狭くして、スキーを1本にするような感覚で滑るのが有効。
だんだんコツをつかんでくる。

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標高2000m付近から沢が狭まり、やや急になる。
左岸からのデブリが沢底を埋めている。
ルートを考えて右岸で止まっているとき、左岸で小さな雪崩が発生。
しばらく様子を見るが、小さな雪の流れはなかなか止まらず、大きな雪崩に変わる危険もないと思われたので、前進。
沢底に降りないように、右岸を横滑りで下る。

少し進むと、右岸にもデブリ。
デブリの中を急いで進む。
もう剱沢は見えている。
デブリの通過に苦労しながら、ようやく剱沢出合に着く。

                 剱沢出合から真砂沢下部を振り返る
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                 これから登り返す剱沢
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ここからは別山乗越まで、ひたすら登り。
一定のスピードで、機械のように登っていく。
途中、今後の参考のために各沢の様子を確認。

                 長次郎谷
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                 平蔵谷
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                 別山乗越まであと1本。ここからがなぜかきつい。
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3時間あまり登ってようやく別山乗越に着けば、あとは雷鳥沢を下るだけ。
まずは沢の中を滑る。
腐ってはいるが、入山からここまででは一番滑りやすい雪。
最後に左手の夏道尾根に上がると、それほど雪面が荒れていない。
ここでようやく納得の滑りができた。
気持ちよく締めて、テン場に帰着。

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