★★2012.02.10 BCXC/赤面山
今まで行ったことがなかった那須エリア、赤面山を開拓。極上のコンディションに恵まれ、最高でした!
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2012年2月10日 旧白河高原スキー場 ~ 赤面山
天候:晴れ(頂上付近のみ雪)
装備:(板)アウタバウンズクラウン(靴)Xadv7
<タイム>
12:32 旧白河高原スキー場ベース
13:27 スキー場トップ
14:27-14:35 赤面山
15:02 スキー場トップ
15:43 スキー場ベース
今日は、シーズン入り前に、東京から意外と短時間で行けることに気がついて注目していた、赤面山に行ってみることにした。
スタート地点は廃業した旧白河高原スキー場。
雑事を済ませて家を出られたのが9時を過ぎていたので、赤面山に登るというより、ゲレンデ跡地で遊べればいいというくらいの気持ちで行く。
実は、本当に赤面山にするか、ギリギリまで迷った。
ネットで拾ったツアー記録に見られた赤面山のイメージは、雪少なくて風強く、アイスバーンになりやすい、というもので、あまりBCクロカンには向かないんじゃないか、という思いがあったのだ。
それよりは、今日であればたっぷりの深雪が保証されている玉原高原に行った方が楽しいんじゃないか、と考えながら車を走らせていたが、結局、新規開拓が重要ということで、東北道に舵を切った。
自宅から約3時間で、旧白河高原スキー場着。マウントジーンズスキー場の先、慎重な雪道運転で5分ちょっとくらいのところ。
スキー場の駐車場に車を止められるのだと思っていたが、駐車場の周囲はぐるっと防風フェンスで囲まれ、入口がない。
先行者のものと思われる車が1台路肩に止まっていたので、その後ろに車を止め、フェンスの切れたところからスキー場内に入っていく。
少雪を心配していたが、さすがに今年は違うようで、スキー場内に入った途端、結構な深雪。すぐにスキーを着ける。
スキー場の左端のコースにトレースが延びている。
やや幅の狭いコースで、ここで遊ぶだけではちょっと寂しい感じだ。
メインゲレンデに回って見ようかとも思ったが、スキー場上部に面白いコースがあるという情報があったので、とりあえずトレースを追って上に登ってみることにする。
シールを装着してガシガシ登る。
事前のイメージに反して、今日はほとんど風がない。
途端に暑くなって、ソフトシェルを脱ぎ、アンダーウエア1枚になる。
しかし、気温そのものはそれほど高くないのだろう。雪質は悪くない。
トレースを外せばすねくらいのラッセルになるだろうか。
高速リフトの降り場を過ぎるといったん平坦になるが、その先に急斜面のゲレンデ。
ここが一番楽しいと書かれていたところか。
とくに、今日のコンディションでは、このくらいの急斜面がおあつらえ向きだ。
トレースの先には先行者の姿が見える。
先行者はスノーシューで登っており、この急斜面に直登のトレースがついている。
これはシール登高の限界に近い。例によってストックを駆使し、バックスリップに注意しながら登る。
ゲレンデの上で、下降の準備をしている先行者Aさん(仮名)にあいさつ。
おっ、スノーシューを使っていたので山スキーかと思えば、テレ革靴だ。
私もここでシールを外して遊びたい思いに駆られるが、もう少しこのエリアの様子を把握しておきたいので、先に進んでみることにする。
Aさんにあいさつしたところから少し進むと、ペアリフトの降り場がある。
ここがゲレンデトップだ。
その降り場のある台地に、「赤面山登山口」の看板が立っている。
他のブログなどで過去のツアー記録を見ると、この看板が雪に埋もれかかっているものなどなく、やはり今年は相当雪が多いことが分かる。
この登山口から先は、ブナの林を行く。
斜度はないし、樹間が狭く、枝も邪魔になる高さで、あまり滑りは楽しめそうにない。
やがて樹相が変わって白樺が多くなってくる。
そこからわずかで樹林は終わり、オープンバーンに出る。ここから先は草付と灌木帯のようだ。
このオープンバーンを登り切ると、ピークが見えた。意外と近い。
しかし、一気に風が強くなり、雪も吹きつけはじめた。
ピークまではそれほど斜度はなく、灌木の枝が沢山頭を出していて、大して楽しい滑りにはならないだろう。
もう下りようか、とも思うが、ここでBCクロカンスキーヤーとしてよりも、山ヤとしての血が騒ぐ。
時間はまだある。ここまで来てピークを踏まないのはもったいない。
しかも、普通ならこの頂上直下はアイスバーンやウインドクラストの堅い雪で、BCクロカンでは行けないと思っていたところだ。
それが、今日は深雪になっていて、風もいつもならこの程度ではすまないだろう。
このチャンスを逃す手はない。
トレースはうっすら残っているが、雪が吹きだまって消えかかっている。
トレースの中をラッセルしながら進んでいるような状態。
ところによっては腿まで埋まるようなラッセルで、思いの外時間を食い、ようやくピークに到達。
それでも、2時間かからずに登れた。昼過ぎからの出発でピークまで行こうとは全く考えていなかったのだが。
さて、強風のピークに長居は無用、シールを剥がして下りにかかる。
雪が深かったこともあり、概ね登りのトレースを戻る。
白樺の樹林に戻る手前のオープンバーンは、斜度があり、また先週の暖気流入でベースが出来ているおかげか、思った以上に良く滑った。
腰近くまで来る深さながら止まってしまうことはなく、短いながらも、私のBCクロカン史上「最深」の秋田八幡平に匹敵するパウダー滑りが楽しめた。
白樺-ブナの樹林の中は、雪質が良く気持ちよくスキーが滑るものの、やはり自在にターンするというところまではいかない。
今回は登山口から先もなかなか良かったが、やはり普通であれば、ゲレンデトップまでがBCクロカンスキーヤーの本来の領域だろう。
急斜面ゲレンデの上まで戻ってくると、先ほどあいさつした場所で再びAさんに会う。
ゲレンデを見ると、シュプールの数がだいぶ増えている。
どうやら、Aさんはここを登り返して集中的に滑っていたようだ。
板を拝見すると、私のより1シーズン前のモデルだが、同じアウタバウンズクラウン。化粧面のデザインは違うが、多分中身は同じだ。
ビンディングは3ピン。ナイス。
Aさんの方は、私の足元を見て、「今シーズンそれを買いに行ったが、予算オーバーで買えなかった」とおっしゃっていた。
おお。BCクロカンはここにも浸透して愛好者を増やさんとしている。
Aさんはここに良く来ているそうで、伺えば、やはりここでこんな深雪は初めてだし、風がないのも珍しいということだった。
どうやら、私は相当幸運だったようだ。
その幸運を味わうべく、急斜面に飛び込む。
日射を受けた雪は多少緩み、若干抵抗が大きめだが、下の雪はまだ十分軽い。
フォールラインに向かってヒュオーっと滑り落ちていく。最高。
既に15時を回っていたのでそのまま下りようかと思っていたのだが、あまりの気持ちよさに1本登り返す。
ステップソールの斜登高で登り始めるが、途中から板を脱いで、Aさんがスノーシューで固めたトレースをツボ足で登る。
そして、2本目はゲレンデ脇の林の中を見ておきたいと思い、ペアリフトの通っている林に入ってみると、これがなかなか良いブナ林。
雪質も最高の状態を保っており、まさにパウダー。
この林の中を、またしても最高の、ツリーラン。
名残惜しいが、これで下りることにする。
高速リフト降り場からは、登りに使ったコースよりも、リフト線の反対側の、スキー場中央のコースの方が良いとAさん。
こちらのゲレンデにはカラマツの幼木が伸び始めているが、まばらなので邪魔にはならず、むしろアクセントになって良いくらい。
上より斜度が緩いので滑るか心配だったが、心持ち重心を後ろ目にして、スキーのトップを浮かすようなイメージで滑ると、思ったよりもいい感じにスピードが出る。
波乗りのようなというか、新雪の上を浮きながら走るような感じで、脳内には快感中枢を刺激する分泌物がピュルピュルとあふれ出している。
夢中になって、高速リフト1本分をほとんどノーストップのロングラン。
これが本日の〆となった。
BCクロカンには向かないんじゃないかと心配していた赤面山だったが、終わってみれば、これまでのBCクロカンツアーの中で、滑りの楽しさ、気持ちよさという点で一番のツアーとなった。
しかしそれは、この山としてはきわめて異例といえる、最高のコンディションのおかげという面が強く、またここにやってきても、今回に並ぶような楽しさを体験するのは難しいのかもしれない。
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2012年2月10日 旧白河高原スキー場 ~ 赤面山
天候:晴れ(頂上付近のみ雪)
装備:(板)アウタバウンズクラウン(靴)Xadv7
<タイム>
12:32 旧白河高原スキー場ベース
13:27 スキー場トップ
14:27-14:35 赤面山
15:02 スキー場トップ
15:43 スキー場ベース
今日は、シーズン入り前に、東京から意外と短時間で行けることに気がついて注目していた、赤面山に行ってみることにした。
スタート地点は廃業した旧白河高原スキー場。
雑事を済ませて家を出られたのが9時を過ぎていたので、赤面山に登るというより、ゲレンデ跡地で遊べればいいというくらいの気持ちで行く。
実は、本当に赤面山にするか、ギリギリまで迷った。
ネットで拾ったツアー記録に見られた赤面山のイメージは、雪少なくて風強く、アイスバーンになりやすい、というもので、あまりBCクロカンには向かないんじゃないか、という思いがあったのだ。
それよりは、今日であればたっぷりの深雪が保証されている玉原高原に行った方が楽しいんじゃないか、と考えながら車を走らせていたが、結局、新規開拓が重要ということで、東北道に舵を切った。
自宅から約3時間で、旧白河高原スキー場着。マウントジーンズスキー場の先、慎重な雪道運転で5分ちょっとくらいのところ。
スキー場の駐車場に車を止められるのだと思っていたが、駐車場の周囲はぐるっと防風フェンスで囲まれ、入口がない。
先行者のものと思われる車が1台路肩に止まっていたので、その後ろに車を止め、フェンスの切れたところからスキー場内に入っていく。
少雪を心配していたが、さすがに今年は違うようで、スキー場内に入った途端、結構な深雪。すぐにスキーを着ける。
スキー場の左端のコースにトレースが延びている。
やや幅の狭いコースで、ここで遊ぶだけではちょっと寂しい感じだ。
メインゲレンデに回って見ようかとも思ったが、スキー場上部に面白いコースがあるという情報があったので、とりあえずトレースを追って上に登ってみることにする。
シールを装着してガシガシ登る。
事前のイメージに反して、今日はほとんど風がない。
途端に暑くなって、ソフトシェルを脱ぎ、アンダーウエア1枚になる。
しかし、気温そのものはそれほど高くないのだろう。雪質は悪くない。
トレースを外せばすねくらいのラッセルになるだろうか。
高速リフトの降り場を過ぎるといったん平坦になるが、その先に急斜面のゲレンデ。
ここが一番楽しいと書かれていたところか。
とくに、今日のコンディションでは、このくらいの急斜面がおあつらえ向きだ。
トレースの先には先行者の姿が見える。
先行者はスノーシューで登っており、この急斜面に直登のトレースがついている。
これはシール登高の限界に近い。例によってストックを駆使し、バックスリップに注意しながら登る。
ゲレンデの上で、下降の準備をしている先行者Aさん(仮名)にあいさつ。
おっ、スノーシューを使っていたので山スキーかと思えば、テレ革靴だ。
私もここでシールを外して遊びたい思いに駆られるが、もう少しこのエリアの様子を把握しておきたいので、先に進んでみることにする。
Aさんにあいさつしたところから少し進むと、ペアリフトの降り場がある。
ここがゲレンデトップだ。
その降り場のある台地に、「赤面山登山口」の看板が立っている。
他のブログなどで過去のツアー記録を見ると、この看板が雪に埋もれかかっているものなどなく、やはり今年は相当雪が多いことが分かる。
この登山口から先は、ブナの林を行く。
斜度はないし、樹間が狭く、枝も邪魔になる高さで、あまり滑りは楽しめそうにない。
やがて樹相が変わって白樺が多くなってくる。
そこからわずかで樹林は終わり、オープンバーンに出る。ここから先は草付と灌木帯のようだ。
このオープンバーンを登り切ると、ピークが見えた。意外と近い。
しかし、一気に風が強くなり、雪も吹きつけはじめた。
ピークまではそれほど斜度はなく、灌木の枝が沢山頭を出していて、大して楽しい滑りにはならないだろう。
もう下りようか、とも思うが、ここでBCクロカンスキーヤーとしてよりも、山ヤとしての血が騒ぐ。
時間はまだある。ここまで来てピークを踏まないのはもったいない。
しかも、普通ならこの頂上直下はアイスバーンやウインドクラストの堅い雪で、BCクロカンでは行けないと思っていたところだ。
それが、今日は深雪になっていて、風もいつもならこの程度ではすまないだろう。
このチャンスを逃す手はない。
トレースはうっすら残っているが、雪が吹きだまって消えかかっている。
トレースの中をラッセルしながら進んでいるような状態。
ところによっては腿まで埋まるようなラッセルで、思いの外時間を食い、ようやくピークに到達。
それでも、2時間かからずに登れた。昼過ぎからの出発でピークまで行こうとは全く考えていなかったのだが。
さて、強風のピークに長居は無用、シールを剥がして下りにかかる。
雪が深かったこともあり、概ね登りのトレースを戻る。
白樺の樹林に戻る手前のオープンバーンは、斜度があり、また先週の暖気流入でベースが出来ているおかげか、思った以上に良く滑った。
腰近くまで来る深さながら止まってしまうことはなく、短いながらも、私のBCクロカン史上「最深」の秋田八幡平に匹敵するパウダー滑りが楽しめた。
白樺-ブナの樹林の中は、雪質が良く気持ちよくスキーが滑るものの、やはり自在にターンするというところまではいかない。
今回は登山口から先もなかなか良かったが、やはり普通であれば、ゲレンデトップまでがBCクロカンスキーヤーの本来の領域だろう。
急斜面ゲレンデの上まで戻ってくると、先ほどあいさつした場所で再びAさんに会う。
ゲレンデを見ると、シュプールの数がだいぶ増えている。
どうやら、Aさんはここを登り返して集中的に滑っていたようだ。
板を拝見すると、私のより1シーズン前のモデルだが、同じアウタバウンズクラウン。化粧面のデザインは違うが、多分中身は同じだ。
ビンディングは3ピン。ナイス。
Aさんの方は、私の足元を見て、「今シーズンそれを買いに行ったが、予算オーバーで買えなかった」とおっしゃっていた。
おお。BCクロカンはここにも浸透して愛好者を増やさんとしている。
Aさんはここに良く来ているそうで、伺えば、やはりここでこんな深雪は初めてだし、風がないのも珍しいということだった。
どうやら、私は相当幸運だったようだ。
その幸運を味わうべく、急斜面に飛び込む。
日射を受けた雪は多少緩み、若干抵抗が大きめだが、下の雪はまだ十分軽い。
フォールラインに向かってヒュオーっと滑り落ちていく。最高。
既に15時を回っていたのでそのまま下りようかと思っていたのだが、あまりの気持ちよさに1本登り返す。
ステップソールの斜登高で登り始めるが、途中から板を脱いで、Aさんがスノーシューで固めたトレースをツボ足で登る。
そして、2本目はゲレンデ脇の林の中を見ておきたいと思い、ペアリフトの通っている林に入ってみると、これがなかなか良いブナ林。
雪質も最高の状態を保っており、まさにパウダー。
この林の中を、またしても最高の、ツリーラン。
名残惜しいが、これで下りることにする。
高速リフト降り場からは、登りに使ったコースよりも、リフト線の反対側の、スキー場中央のコースの方が良いとAさん。
こちらのゲレンデにはカラマツの幼木が伸び始めているが、まばらなので邪魔にはならず、むしろアクセントになって良いくらい。
上より斜度が緩いので滑るか心配だったが、心持ち重心を後ろ目にして、スキーのトップを浮かすようなイメージで滑ると、思ったよりもいい感じにスピードが出る。
波乗りのようなというか、新雪の上を浮きながら走るような感じで、脳内には快感中枢を刺激する分泌物がピュルピュルとあふれ出している。
夢中になって、高速リフト1本分をほとんどノーストップのロングラン。
これが本日の〆となった。
BCクロカンには向かないんじゃないかと心配していた赤面山だったが、終わってみれば、これまでのBCクロカンツアーの中で、滑りの楽しさ、気持ちよさという点で一番のツアーとなった。
しかしそれは、この山としてはきわめて異例といえる、最高のコンディションのおかげという面が強く、またここにやってきても、今回に並ぶような楽しさを体験するのは難しいのかもしれない。
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