★2012.06.22 細革/月山

すっかりご無沙汰してしまいました。
このまま今シーズンはフェードアウトか、という雰囲気も漂っていましたが、石木田さんにガイドをお願いして、私としては初めての月山に行くことができました。

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2012年6月22日 月山

天候:晴れ→くもり
装備:(板)ガルモント・モナシー(靴)ビンソン
<タイム>
10:00 月山ペアリフト降り場
12:00 月山
   (山頂周辺にて休憩+滑走)
13:10 月山
15:35 姥沢小屋

前回の神楽ヶ峰ツアーから約1か月。
まだシーズン終了にするつもりはなかったが、雪のある場所が遠くなる一方で、週末の予定はサッカーでどんどん埋まっていく。
おまけにそのサッカーでしょっちゅうケガをするので、なかなかスキーに行くことができなかった。

しかし、金曜日に1日休みが取れそうな気配。
神楽ヶ峰の時に痛めていた右足首の捻挫と、その後さらに痛めた右太ももの肉離れもほぼ癒えて、体調もなんとかOK。
これは行くしかない。
行き先は…乗鞍は前線の影響をモロに受けて大雨予報。鳥海山は遠すぎる。
あらためてアクセスを調べると、月山ならなんとか日帰りで行けそう。
しかし月山は初めてなので、効率よく好ポイントで遊べるよう、まほろば倶楽部の石木田さんにガイドをお願いする。

出発は木曜の夜。
この時期、平日に休みを取ってまでスキーに行く私に、妻はあきれ気味である。
東北方面というところから察したか、「またセンセイと滑りに行くの?」と一言。
はい、そうです。

「眠くなったら寝る」というスタンスで、東北道に車を走らせる。
かなり走ったつもりでもカーナビの残距離表示は300km以上を表示しておりうんざりするが、那須を越えたあたりから先が見えてきて、そこからは意外と近く感じた。

未明から降り出した雨は次第に強くなり、東北道は80km規制。
山形道に入っても雨は降り続き、心配になってくるが、山形を過ぎたあたりからは小降りで、月山ICに近づいてくる頃には雨は上がり、やがて進路の正面に、思っていた以上に沢山の残雪をまとった月山が現れる。
背後の空は曇っているが、山頂まですっきり見える。
思わず歓声。

月山ICを下りてから、コンビニを求めて手前の西川IC近くまで一般道を戻る、というロスもあったが、8時20分ころ姥沢駐車場に到着。
いつの間にか天気は快晴に。
もう6月下旬だが、このあたりはまだまだ新緑が目に眩しい。

約束の9時に石木田さんが到着し、チャッと準備をして出発。
足回りは、先に革靴を履いていたセンセイに合わせて、私も革靴を(来る前からそのつもりだったが)。
板は、今年の立山でお気に入りに加わった、ガルモント・モナシー150cmを選択。
まずは月山ペアリフトを利用して上に上がる。

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リフト降り場から、目指すは月山山頂。
石木田さんは、しばし思案の末、シールを使わずに行くことを選択。
姥ヶ岳をトラバースするルートで月山に向かう。
この間の斜面はまだ雪がびっちり。

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雪面は直前に降った雨のためか凹凸が少なく、雪も緩んでいて、予想以上の好コンディション。
途中で1本足慣らし。まずは慎重に感覚を確かめる。

頂上直下の急斜面は雪が消えている。
石木田さんは板を担いで上がるか、デポするかで若干悩んでいたが、神社前の斜面を見たらスキーが欲しくなるはず、ということでスキーを担ぎ上げることにする。
私も望むところ。

急登を登り切ると、月山山頂。
ハクサンイチゲが一面に咲いた広い頂稜部は別世界のようで、ここが信仰の対象となったことが何となく分かるような気がする。

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営業(?)期間中は入場に500円必要という神社を見て回る。
神社の下にはこんな看板が。

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「神域ですから十分注意して下さい」って、何を注意したらいいのか分からない。
深い看板だ(笑)。
それと「自然を大切にしながら安全なスキーをどうぞ」という注意が並んでいるのがまた、本来ミスマッチなんだけど、月山だと妙に納得してしまう。

さて、神社の東側には期待通り雪があったが、残念ながら登っている間にガスが湧いてきて、すっかり視界が悪くなってしまった。
しばらく石木田さんとおしゃべりしながらお天気待ちをするが、なかなか回復しない。
そのうち、石木田さんに電話がかかってきて、話をされている間に、私は三角点があるという神社の向こう側に行ってみる。
その途中で神社東側の雪の上を歩くと、これが絶妙な緩み具合。
これはやっぱり滑らないともったいないよなあ、と思いながら三角点から戻ってくると、石木田センセイがガスの中、神社東側の斜面を滑り始めている。
私もすぐに追いかける。

滑ってみると、思った通り、極上の感触。
しっとりと柔らかい春の雪。
それを存分に味わう、革靴の快楽。
やめられまへんなあ!

視界が効かないので、少しずつ距離を伸ばしながら3本。
これで晴れていたらここをロングで行けたのに、というのが心残りではあるが、この時期にこの雪質が味わえただけでも十分幸運と考えなければならない。

再び板を担いで夏道を下り、最初に現れる牛首の少し上の雪渓で荷物を下ろして、しばしスキータイム。
神社東側よりはやや落ちるが、ここの状態も悪くない。

途中で、石木田さんの履いているカルフ・ドラド175cmと板を交換してもらう。
私が履いてきたガルモント・モナシー150cmは、こちらのスキー操作を柔らかーく受け止め続ける感じなのに対し、お借りしたドラドは、モナシーよりもはるかにしっかりしていて、踏み込みに対する反応というか、手応えがあり、スキーがぴゅっと抜けていく感触がある。
従順なモナシーに慣れている状態からドラドに履き替えると、一瞬「おっ」と戸惑うが、その反応に合わせて滑るようにすると、これもまた良い。

牛首上の雪渓からは、良さそうな斜面での滑りを交えつつ、姥ヶ岳方面へ大トラバース。
最後はTバーリフトの上まで登ってペアリフト降り場まで、これまた上々の斜面を滑って、最後はスキー場の沢コース。
ここは幅も狭く雪も汚れていて、まあ、下山コース、という感じ。
姥沢小屋先の雪のつながっているところまでギリギリ滑って、ツアー終了。

6月下旬という時期と東北道を走っているときの強雨からは予想していなかった好コンディションに恵まれ、ステップ板の機動力を存分に発揮したツアーを堪能した。
下山後は志津で温泉、おみやげに買った寒河江のサクランボもおいしくて、大満足の1日だった。

モナシーでの滑り


ドラドでの滑り


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この記事へのコメント

na
2012年06月29日 18:40
ガルモント・モナシー150cmいいですね。
ひろさんのレッスンを初めて受けた時もモナシーでしたから、
かれこれ十数年つかっているということになります。
Seki
2012年07月03日 09:34
naさん、こんにちは。
石木田さんから、まほろば倶楽部のお客さんにはモナシーを使っている方が結構いらっしゃると聞きましたが、十数年前からですか。
さすがですね~。

この板って、出た当時はどういうカテゴリーというか、位置づけで売られていたのでしょうか。
この長さで、シングルキャンバーで、しかもステップ付きって、相当特異だったと思うんですが。
私も見たことがなかったし、やっぱり当時からTスポーツだけで手に入るものだったんでしょうか。
na
2012年07月03日 16:49
最初のモナシーは、44ミリのクロカン板よりも野山を歩き回るのに適しているのではないかということで、比較的しっかりしたサロモンのSNSブーツとセットで神保町のSスポーツで求めました。

板にはテレマークと書いてありましたが、その頃はテレマークに関する知識が全くなく、しばらくは近くの山や林道を歩いたり転んだりして楽しみました。

その後、なじみの登山用具店でスキー講習会のチラシ見て、朝日プライムでのレッスンに参加したわけですが、その講師がなんという幸運!・・・われらのひろさんだったというわけです。

朝日プライムでのレッスンを終えての帰り道、ナイターをやっているスキー場のそばを通りかかり、復習をするつもりでリフトに乗ったら、ガチンガチンのアイスバーン・・・モナシー+クロカンブーツでは全くエッジが立たず、怖い思いをしながら、それでも営業時間いっぱいまで滑ったことが懐かしく思い出されます。

そのモナシーも林道で砕石を踏んでソールがボロボロになり、フラットーソールに改造してゲレンデ用となってしまいましたが、一昨日、あるお方から「新しいモナシー見つけましたよ~、買ってえりましょ~か~」というお電話・・・なんという幸運。♪
Seki
2012年07月03日 17:25
naさん、レスありがとうございます!
感嘆しました!
Sスポーツで買えたということは、当時は割と普通にテレマーク板として売られていたということですね。

それにしても、初めてのテレマークレッスンの直後に、モナシー+クロカンブーツでナイターのアイスバーンを・・・って強烈ですねえ!
というか、テレマーク講習会にモナシー+クロカンブーツで参加した時点で、相当目立ってたでしょうね(笑)

おニューのモナシー、おめでとうございます!

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