★2012.08.14 細革/鳥海山湯の台口

おそらく、これが今シーズンの滑り納めでしょう。
夏休みを利用して鳥海山に行ってきました。

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2012年8月14日 鳥海山湯の台口

天候:くもり→晴れ
装備:(板)ガルモント・モナシー(靴)ビンソン
<タイム>
6:28 滝ノ小屋下駐車場
6:43 滝ノ小屋
7:31~7:39 河原宿
8:41~8:57 心字雪渓上段(スキーデポ地点)
9:27 伏拝岳
9:49 大物忌神社
10:02~10:20 新山
10:33~10:44 大物忌神社
11:32 心字雪渓上段
  (雪渓にてスキー滑走)
13:45 心字雪渓上段
14:30~14:45 河原宿
15:30 滝ノ小屋
15:45 滝ノ小屋下駐車場


ここ数年、夏休みは家族旅行に行くことが恒例となっていたが、今年は家族の休みを揃えることができず、一人で行動できることになった。
それでは、ということで、今なお滑れる鳥海山に行くことにした。

前夜に東京を発つ。
東北道をひたすら北へ。眠くなったところで仮眠をとる。
山形道に入り、日本海側に近づくにつれて天気が悪化。
月山付近で豪雨に見舞われる。
道路情報には、庄内あさひIC~鶴岡IC間が雨で通行止めとの表示。
庄内あさひICに着いたころには雨は小降りだったが、通行止めは続いていた。
一般道を迂回するが、夜中なので交通量は少なく、タイムロスは少ない。

6時ころ、滝ノ小屋下駐車場着。
雨は上がっているが、ややガスっている。
雨は朝方までで日中の天気は回復に向かうという予報だが、どの程度の日射が得られるのか全く予測はつかない。
硬いスプーンカットの可能性も高いので、安全策をとってBCクロカンは回避、ガルモント・モナシー+ビンソンのテレマーク仕様を選択。
ビンソンはザックに収めて、登山靴を履いて出発。

雨は上がったが草はまだ濡れている。
スパッツは装着したものの、暑さを嫌って雨具は着なかったので、濡れるのではないかとちょっと心配だったが、最近のウエアはよくできている。
濡れた草を撫でながらの歩行でも、撥水性能のおかげで生地の濡れはわずかだった。

15分ほどで滝ノ小屋。休まず進む。
滝ノ小屋の先では、昨晩の雨で水が流れ込み、登山道がまるで沢のよう、というか沢になってしまっている。
飛び石を渡り、登山道脇の土手をへつって、ここを通過する。

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八丁坂を登っているころにはガスの上に出る。
視界はよいが、空は依然曇っている。
八丁坂の花を楽しみながら登る。

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河原宿に着くと目指す心字雪渓が望める。
今年は残雪が多いとのことだが、もう8月も半ば、さすがに昨年8月3日に来たときよりは少し雪渓が小さい。

今回の心字雪渓
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昨年の心字雪渓
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雪渓下段はスプーンカットが大きく、雪も堅い。
昨晩の雨で上の柔らかい層が融かされたのか、そこかしこにガチガチの氷の突起が顔を出している。
これに引っかかったら転倒は必至。

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この白い突起部分が氷の塊
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8:41に心字雪渓上部到着。
雪渓はまだ時間が早い上に日射しもないため、雪が緩んでいない。
鳥海山は何度も来ているが、実は新山まで登ったことはないので、スキーとブーツをデポして新山を往復してくることにする。
まあ、時間が足りなくなりそうなら、外輪山までで戻ればよい。

スキーとブーツの重みから解放されたザックはとても軽く、グンとペースアップ。
アザミ坂を登り外輪までが意外と時間がかからなかったので、これなら新山往復も行けそうだ。

アザミ坂で
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外輪の爽快な稜線歩きを楽しみ、行者岳の先から大物忌神社へのトラバースルートへ。
大物忌神社から先は、予想以上の岩ルート。
鳥海山の一般ルートにこんなところがあるとは思わなかった。

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ペンキの目印がなければどこを登っていけばいいか分からない。逆に言うとどこでも登れそうなのだが、忠実に目印をたどって登る。
岩登りは楽しい。

10:02、スキーデポ地点から1時間ちょっとで新山到着。
これから戻っても十分雪渓スキーが楽しめる時間が確保できそうだ。
いつしか空は晴れ渡り、これなら雪渓も少し緩むだろう。

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しばし山頂で過ごした後、お目当てのビールを求めて神社に戻る。
おお、生ビールもある!
が、1000円!
さすがに生ビールに4ケタのお金を出すのは気が引けて、700円の缶ビールで我慢する。
今考えれば、缶ビール700円というのも十分破格だし、ここで300円節約したところでどうなんだ、という気もするが。

雪のない千蛇谷を見るのは初めて
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新山と大物忌神社
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庄内平野と日本海
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雪渓に戻ったら、足ごしらえをして、いよいよスキーだ。
アザミ坂の登山道付近のデポ地点からまず一滑りするが、凹凸が不規則で雪も堅め、かなりハードな滑りになる。
雪渓の下に着いて、ジグザグ登高しながら様子を観察すると、下の方の河原宿寄りの部分が比較的状態が良い。
ここで、デラ掛けを兼ねた横滑りの練習をして、ミニゲレンデを造成。
このミニゲレンデをベースに、上まで足を伸ばしたりしながら、たっぷり2時間あまりスキーを楽しんだ。

ミニゲレンデから雪渓上部を望む
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雪渓最上部から
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帰りは、横着して登山靴に履き替えることなく、ビンソンのまま登山道を歩いて下る。
しかし、いかに革靴とはいえ、足首の硬いテレ靴で登山道を下るのは快適ではない。
右手を見れば、雪渓中段が見える。
やはり滑って下ることにし、登山道を外れて雪渓中段に出る。

雪渓中段はまあまあのコンディション。
中段を滑りきったら、少し歩いて雪渓下段へ。
下段のコンディションが良くないのは登りのときに分かっていたが、ここまで来たら下まで滑ってやろう。

ひときわガタガタの斜面を慎重に滑り、下段がさらに二つに途切れかかっている中間部を強引にスキーのまま通過。
大きなクラックが走っている急斜面部分は、クラックを避けて左端を通過。

〆は、巨大なスプーンカットの緩斜面。

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斜度はないが、スキーを横にしたら引っかかって転倒しそうなので、ターンや急停止はできない。
かといって、もろに直滑降すればスピードが出すぎるので、微妙にスキーをずらしながらの直線的な滑りで、雪渓下に到着。
とても快適とは言えないが、スキーを持って歩いて下るよりは楽だし、こういうコンディションの滑りにもそれなりの楽しみとトレーニング効果がある。
やはり滑って良かった。

河原宿で登山靴に履き替えて、八丁坂の下り。
これがきつい。
なにしろ、2時間ほど仮眠をとっただけの夜通しのロングドライブからそのまま歩き出し、ハイペースでの新山往復、さらにスキーと、結構ハードな山行になっている。
その上、下りの途中でグーグーと腹が鳴り出す。
コンビニで行動食を調達したとき、ちょっと少ないかな、と思ったのだが、やはり少なかったようだ。
燃料切れである。
ザックのウエストポケットに入っていたショッツを食べて(舐めて?)急場をしのぐ。
空腹は変わりないはずなのに、腹の鳴きが治まるのは不思議だ。

疲労にシャリバテでヘロヘロになりながら、15:45、滝ノ小屋下駐車場に帰着。
最後は本当に辛かったが、ピーク登頂とスキーを両方楽しみ、なかなか充実した山行になった。

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この記事へのコメント

taiki
2012年08月30日 22:20
こんにちは。いつも楽しく拝見しています。
さて、ミヤコスポーツのWebページがいつの間にか更新されています。
Madshusのラインナップが!!輸入されるかは微妙でしょうけれども、見てるだけでも楽しめそうです。
Seki
2012年09月01日 18:04
taikiさん、こんにちは。
更新されたことはとっくに分かっているのですが、昨年に比べて明らかに反応が遅くなっており…。
でも、ニューモデル情報はフォローしていくつもりです。
人気コンテンツですので(笑)。
とりあえず、ミヤコスポーツについてはただいま準備中でーす。

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