★★2013.02.09 BCXC/東谷山~貝掛温泉
2月3連休の記録です。といっても日帰りですが。
ウワサの深雪堪能ルートに行ってきました!
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2013年2月9日 東谷山
天候:くもり/雪
装備:Seki(板)アウタバウンズクラウン(靴)Xadv7
Seki Jr.(板)EPOCH(靴)T3
<コースタイム>
9:00 二居
9:45~9:50 二居峠
10:37~10:51 鉄塔
14:10~14:30 東谷山
16:10 貝掛温泉バス停
三連休は、本当なら泊まりでどこかに行きたいところだが、中日10日にサッカーの予定が入ってしまった。
仕方なく、9日に息子と日帰りでツアーに行くことにする。
先週末は各地で雨が降り、そのあと降雪が続いている。
アイスバーンの上に新雪が乗っている状態と思われる。
これまでに行ったことのない場所で、降雨以降の積雪量が多く、かつ雪崩リスクの少ない樹林帯滑降を、ということで候補を探し、栂池や黒姫山などをリストアップしていたが、直前になって仕事のため前日の夜が遅くなりそうな状況となる。
寝不足で白馬や黒姫までドライブするのは嫌だな、と思い、金曜朝にネットを調べてみると、かなり早い時期に満席になっていた上越新幹線の始発にキャンセルが出たらしく、空きが出ていた。
これはラッキーということで、とにかくゲット。
越後湯沢起点で条件に合うところを、と考えて、ガイドブックなどの出版物ではまだ紹介されていないがネットのツアー報告では誰もが絶賛している、東谷山に行ってみることにする。
始発の新幹線で越後湯沢に着き、身支度を調え、8時のバスに乗る。
三連休初日で混雑を心配していたが、意外と空いている。
しかも、ほとんどの乗客が三俣で下り、残ったのは我々ともう一組だけ。
気象は昨日までの冬型が緩み始めたところで、西寄り長野方面のスキー場はくもりの予報だが、かぐらは弱めの雪からくもりに向かう予報となっている。
駅では思ったよりも雪が降っていてちょっと心配したが、バスで移動していくうちに小降りとなり、やがて薄日も出てきた。
これなら何とかなりそうだ。
二居田代で下り、田代スキー場駐車場前の道を二居集落に入ってすぐ左の除雪終了点が、ネット上の多くのツアー報告でスタート地点となっていた。
我々もここからスタート。
シールを着け、旧スキー場の初級者コースとおぼしき緩やかな斜面を登っていく。
意外にもトレースはなく、上までずっとラッセルになるのだろうかと不安がよぎる。
わずかな登りで除雪された林道入り口に到達する。
どうも道路伝いにここまで来られるようで、ラッセルする必然性はなかったようである。
除雪されているのは最初のカーブまでで、除雪終了点は2mほどの雪壁となっていた。
キックステップで雪壁を登ると、新しいトレースが付いていた。
先行者は道路を歩いてここまで来たのだろう。
とにかく、トレースがあることに少しほっとする。
トレースは一人のものと思われたが、登っていくうちに左手の林の中を登ってきたトレースが合流し、二人分になる。
最近では人気のルートと聞いていたが、今日は意外と入山者が少ないようだ。
林道周辺の尾根南側の斜面にも、明るくていい林がある。
そこに陽が当たってきて、美しい。
もしや今日は「THE DAY」になるのか、と興奮するが、冬型が抜けきってはいない今日の天気はそれほど甘くない。
二居峠を過ぎ、事前情報通り雪庇の発達した尾根を登っていくうちにまた雪が降り出す。
そして高度を上げるにつれて、この雪庇を発達させた北西からの風が谷底からおそってくるように吹き付ける。
まあしかし、危険を感じるほどではないので先へ進む。
トレースは雪庇を避けておおむね左の樹林の中を登っている。
鉄塔を過ぎると、尾根は斜度を増してくる。
風の影響を受けた尾根の斜面は、堅い部分が多くなってくる。
先行者のトレースにはスキーアイゼンの跡が見える。
シールのみでの直登には厳しめのラインになっている部分もあり、息子はしばしばバックスリップして苦労している。
やがて尾根がやせて急となる一番の難所では、樹林の中にトレースがついているが、先日の雨で凍った上に乗った新雪は崩れやすく、急斜面の斜登高はかなり厄介。
私は大丈夫だが、息子の方は四苦八苦。
さらに、息子のスキーにシールトラブルが発生。
今シーズン、息子のEPOCH用にシールを新調したのだが、自分で幅を調整し、かしめて固定するCT40付属のトップ金具(チップクリップ70+)のかしめが甘かったらしく、歩いているうちに少しずつトップ金具の幅が広がって緩んでしまい、先端からシールと板との間に雪が入ってきてしまう。
おまけに、あまりにもバックスリップを繰り返すので、テールからのはがれも発生。
たびたびシールの貼り直しを余儀なくされる。
あまりに息子が苦労しているので退却も頭をよぎるが、来た道を下って戻るのはさらに危険と思われたので、先に進む。
幸い、息子はこんな状況でも弱音を吐いたり投げやりになったりしないので助かる。
そんなこんなで苦労しながらも何とか急斜面地帯を突破すると、なだらかで広い疎林の尾根となる。
一気にペースを上げ、広い山頂の一角に到達。
厳密にはもう少し先の方が高いようだが、ほとんど平らで滑りにはならないだろうし、地形図の三角点マークはここにあるので、ここまでとする。
時間は14時を回っている。
登りにこんなに時間がかかってしまうとは全く考えていなかった。
しかしいよいよお楽しみの下りだ。
シールを外して北西の沢に滑り込む。
そこは、評判通りの深雪急斜面。
樹間も十分、雪質も北面のため上越としてはかなり良い。
特に今日は昨日までの雪から気温の低い状態が続いているので、条件は最高だ。
先週の雨の影響の感じられない、底当たりのしないパウダーを楽しむ。
下るにつれて斜度は緩むが、雪質が良いため深雪でもスキーが滑ってくれる。
メローな斜面をスルスルと滑るのがまた気持ちよい。
下りも、転倒を繰り返す息子と一緒なので、一人の時より時間がかかる。
16時9分のバスに遅れないようにと、息子を急かしてペースを上げる。
平坦になってからは先行者のトレースに乗ってスキーを走らせるが、途中でトレースを離れて林道に出る。
やがて、国道の橋が見えるところに来る。
ネットの記録には必ずといって良いくらいこの橋の写真が出ていて、国道をくぐって貝掛温泉側に出ると書いてあるので、私はてっきり沢の中を滑ってこの橋をくぐるのだと思っていた。
そのため、橋をくぐろうと沢底に下りたのだが、どうもくぐった先から橋の上に登れそうな感じではない。
見れば、右岸の上、国道の橋の手前の橋に出るところにトレースがある。
そこまで登ってみると、国道の下に小さなトンネルがあった。
いったんスキーを外してトンネルを抜け、さらにスキーで少し下る。
最後は国道に下り、歩いて貝掛温泉バス停へ。
歩いている途中で南越後観光のバスに追い抜かれる。
バス停に着いて時計を見ると、16時11分。
間に合わなかった、とがっくりしていたら、おお、バスがやってくる。
さっき抜かれたのは違うバスだったらしい。
事なきを得る。
そこから先は、新幹線湯沢ツアーの定番、温泉+地酒。
今回のルートは、山スキー/テレマーク向きのツアールートで、BCクロカンで行くことは誰にでも勧められる訳ではない。
しかし、東京近郊で厳冬期に深雪を楽しむルートとして非常に良い条件が揃っている。
雪は多いが樹林のため雪崩の危険は少なく、広くてスキーに適した斜度の斜面が長い距離にわたって続いている。
今回は息子同伴だったため時間がかかってしまったが、本来は登りの労もそれほど多くはない。
それに、新幹線でスムーズにアプローチできるところがさらに良い。
私のニーズにはぴったりで、絶対にまた来ようと思う好ルートだった。
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ウワサの深雪堪能ルートに行ってきました!
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2013年2月9日 東谷山
天候:くもり/雪
装備:Seki(板)アウタバウンズクラウン(靴)Xadv7
Seki Jr.(板)EPOCH(靴)T3
<コースタイム>
9:00 二居
9:45~9:50 二居峠
10:37~10:51 鉄塔
14:10~14:30 東谷山
16:10 貝掛温泉バス停
三連休は、本当なら泊まりでどこかに行きたいところだが、中日10日にサッカーの予定が入ってしまった。
仕方なく、9日に息子と日帰りでツアーに行くことにする。
先週末は各地で雨が降り、そのあと降雪が続いている。
アイスバーンの上に新雪が乗っている状態と思われる。
これまでに行ったことのない場所で、降雨以降の積雪量が多く、かつ雪崩リスクの少ない樹林帯滑降を、ということで候補を探し、栂池や黒姫山などをリストアップしていたが、直前になって仕事のため前日の夜が遅くなりそうな状況となる。
寝不足で白馬や黒姫までドライブするのは嫌だな、と思い、金曜朝にネットを調べてみると、かなり早い時期に満席になっていた上越新幹線の始発にキャンセルが出たらしく、空きが出ていた。
これはラッキーということで、とにかくゲット。
越後湯沢起点で条件に合うところを、と考えて、ガイドブックなどの出版物ではまだ紹介されていないがネットのツアー報告では誰もが絶賛している、東谷山に行ってみることにする。
始発の新幹線で越後湯沢に着き、身支度を調え、8時のバスに乗る。
三連休初日で混雑を心配していたが、意外と空いている。
しかも、ほとんどの乗客が三俣で下り、残ったのは我々ともう一組だけ。
気象は昨日までの冬型が緩み始めたところで、西寄り長野方面のスキー場はくもりの予報だが、かぐらは弱めの雪からくもりに向かう予報となっている。
駅では思ったよりも雪が降っていてちょっと心配したが、バスで移動していくうちに小降りとなり、やがて薄日も出てきた。
これなら何とかなりそうだ。
二居田代で下り、田代スキー場駐車場前の道を二居集落に入ってすぐ左の除雪終了点が、ネット上の多くのツアー報告でスタート地点となっていた。
我々もここからスタート。
シールを着け、旧スキー場の初級者コースとおぼしき緩やかな斜面を登っていく。
意外にもトレースはなく、上までずっとラッセルになるのだろうかと不安がよぎる。
わずかな登りで除雪された林道入り口に到達する。
どうも道路伝いにここまで来られるようで、ラッセルする必然性はなかったようである。
除雪されているのは最初のカーブまでで、除雪終了点は2mほどの雪壁となっていた。
キックステップで雪壁を登ると、新しいトレースが付いていた。
先行者は道路を歩いてここまで来たのだろう。
とにかく、トレースがあることに少しほっとする。
トレースは一人のものと思われたが、登っていくうちに左手の林の中を登ってきたトレースが合流し、二人分になる。
最近では人気のルートと聞いていたが、今日は意外と入山者が少ないようだ。
林道周辺の尾根南側の斜面にも、明るくていい林がある。
そこに陽が当たってきて、美しい。
もしや今日は「THE DAY」になるのか、と興奮するが、冬型が抜けきってはいない今日の天気はそれほど甘くない。
二居峠を過ぎ、事前情報通り雪庇の発達した尾根を登っていくうちにまた雪が降り出す。
そして高度を上げるにつれて、この雪庇を発達させた北西からの風が谷底からおそってくるように吹き付ける。
まあしかし、危険を感じるほどではないので先へ進む。
トレースは雪庇を避けておおむね左の樹林の中を登っている。
鉄塔を過ぎると、尾根は斜度を増してくる。
風の影響を受けた尾根の斜面は、堅い部分が多くなってくる。
先行者のトレースにはスキーアイゼンの跡が見える。
シールのみでの直登には厳しめのラインになっている部分もあり、息子はしばしばバックスリップして苦労している。
やがて尾根がやせて急となる一番の難所では、樹林の中にトレースがついているが、先日の雨で凍った上に乗った新雪は崩れやすく、急斜面の斜登高はかなり厄介。
私は大丈夫だが、息子の方は四苦八苦。
さらに、息子のスキーにシールトラブルが発生。
今シーズン、息子のEPOCH用にシールを新調したのだが、自分で幅を調整し、かしめて固定するCT40付属のトップ金具(チップクリップ70+)のかしめが甘かったらしく、歩いているうちに少しずつトップ金具の幅が広がって緩んでしまい、先端からシールと板との間に雪が入ってきてしまう。
おまけに、あまりにもバックスリップを繰り返すので、テールからのはがれも発生。
たびたびシールの貼り直しを余儀なくされる。
あまりに息子が苦労しているので退却も頭をよぎるが、来た道を下って戻るのはさらに危険と思われたので、先に進む。
幸い、息子はこんな状況でも弱音を吐いたり投げやりになったりしないので助かる。
そんなこんなで苦労しながらも何とか急斜面地帯を突破すると、なだらかで広い疎林の尾根となる。
一気にペースを上げ、広い山頂の一角に到達。
厳密にはもう少し先の方が高いようだが、ほとんど平らで滑りにはならないだろうし、地形図の三角点マークはここにあるので、ここまでとする。
時間は14時を回っている。
登りにこんなに時間がかかってしまうとは全く考えていなかった。
しかしいよいよお楽しみの下りだ。
シールを外して北西の沢に滑り込む。
そこは、評判通りの深雪急斜面。
樹間も十分、雪質も北面のため上越としてはかなり良い。
特に今日は昨日までの雪から気温の低い状態が続いているので、条件は最高だ。
先週の雨の影響の感じられない、底当たりのしないパウダーを楽しむ。
下るにつれて斜度は緩むが、雪質が良いため深雪でもスキーが滑ってくれる。
メローな斜面をスルスルと滑るのがまた気持ちよい。
下りも、転倒を繰り返す息子と一緒なので、一人の時より時間がかかる。
16時9分のバスに遅れないようにと、息子を急かしてペースを上げる。
平坦になってからは先行者のトレースに乗ってスキーを走らせるが、途中でトレースを離れて林道に出る。
やがて、国道の橋が見えるところに来る。
ネットの記録には必ずといって良いくらいこの橋の写真が出ていて、国道をくぐって貝掛温泉側に出ると書いてあるので、私はてっきり沢の中を滑ってこの橋をくぐるのだと思っていた。
そのため、橋をくぐろうと沢底に下りたのだが、どうもくぐった先から橋の上に登れそうな感じではない。
見れば、右岸の上、国道の橋の手前の橋に出るところにトレースがある。
そこまで登ってみると、国道の下に小さなトンネルがあった。
いったんスキーを外してトンネルを抜け、さらにスキーで少し下る。
最後は国道に下り、歩いて貝掛温泉バス停へ。
歩いている途中で南越後観光のバスに追い抜かれる。
バス停に着いて時計を見ると、16時11分。
間に合わなかった、とがっくりしていたら、おお、バスがやってくる。
さっき抜かれたのは違うバスだったらしい。
事なきを得る。
そこから先は、新幹線湯沢ツアーの定番、温泉+地酒。
今回のルートは、山スキー/テレマーク向きのツアールートで、BCクロカンで行くことは誰にでも勧められる訳ではない。
しかし、東京近郊で厳冬期に深雪を楽しむルートとして非常に良い条件が揃っている。
雪は多いが樹林のため雪崩の危険は少なく、広くてスキーに適した斜度の斜面が長い距離にわたって続いている。
今回は息子同伴だったため時間がかかってしまったが、本来は登りの労もそれほど多くはない。
それに、新幹線でスムーズにアプローチできるところがさらに良い。
私のニーズにはぴったりで、絶対にまた来ようと思う好ルートだった。
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