★★2013.04.28 BCXC/GW尾瀬①・至仏山
今年のゴールデンウイークは尾瀬。
BCクロカンでは初めての、キャンプ装備を背負ってのツアー。
季節外れの本格的な降雪で、良くも悪くも予想を超えたツアーとなりました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2013年4月28日 至仏山
天候:雪→くもり
装備:(板)クナイスル・ツアーライト59(靴)Xadv6
<コースタイム>
10:40 鳩待峠
12:50~13:45 至仏山
14:55 山ノ鼻
前半・後半がはっきり分かれた今年のGW、後半の4連休でツアーに行ければ最高だったが、確保できたのは4月28~30日の3日間。
ここのところGWは立山が定番になっていたが、私の場合、入山と下山に多大な労力を要するテント泊まりの立山で2泊しかできないのはもったいない感じがして、気が進まない。
そこで、今回は、以前からやってみたいと思っていた、BCクロカンの機動力を生かした泊まりのロングツアーを試みることにした。
第1候補は、乳頭温泉から避難小屋泊まりで八幡平に縦走するプラン。
もう一つは尾瀬で、鳩待峠から入って、3日の間に至仏山、平ヶ岳、燧ヶ岳というスキー三名山を滑って福島県側の御池に下山するプラン。
どちらも、私にとっては初めてのBCクロカンによる泊まりのツアー。
この二つを準備しておき、天候をみて直前に行き先を決定する。
その天気は、直前に寒気を伴う低気圧が通過し27日は大荒れ、28日から回復に向かい、29日は高気圧に覆われるが、30日には次の低気圧が接近しまた天気が崩れ始めるというもの。
この大きな流れは尾瀬も八幡平も同じだが、山岳天気予報では、東北の方がより寒気と低気圧の影響が強く、29日も尾瀬ほどすっきりした好天にはならないとなっている。
乳頭~八幡平ルートに行ってみたいという思いも強く、悩んだが、コンディションに不安のある中で初めてのルートに行くのはリスクがあるし、せっかく念願のルートに行くなら条件の良いときの方が良いと考え、今回は尾瀬に行くことにする。
さて、BCクロカンでツアーするとなると、テレマークの時のような重荷ではいけない。
特に、今回は定着型ではなく、キャンプ装備も背負っての移動・滑降が必要になるので、荷物の軽量化が非常に重要だ。
これまでも私は軽さを重視して装備を選んできたほうだが、今回はさらに軽量・コンパクト化の徹底を図る。
その結果、装備はオスプレーのKODE38(Lサイズ-42L)に収まり、重量は約13kgまで抑えられた。
これに水2リットルを積んで約15kg。
背負った感じは従来のGWのテント泊装備とは格段に違い、これならそれほど違和感なく滑れそうだ。
今回の尾瀬ツアーは群馬から入って福島に抜ける計画なので、アプローチに車が使えない。
出発は27日夜、最終の新幹線で高崎に行き、ビジネスホテルで1泊。
翌28日、戸倉発8:55の鳩待峠行き始発バスから逆算して、6:23高崎発の高崎線で沼田に向かう。
沼田からバスに乗り、予定通り8:49に戸倉のバス連絡所に到着するが、小雪が降っている。
バス券売り場に行くと、「上は雪ですごいことになっており、バスもタクシーも思うように動けず、もう1時間も待っている人がいるが、それでもいいか」と尋ねられる。
いいも悪いも、他に方法がないので待つしかない。
このとき、GW中の戸倉~鳩待峠間は、戸倉の駐車場に駐めた人たちを上げるため、ダイヤなど関係なく、バスと乗り合いタクシーを総動員してピストン輸送しているのだということが分かる。
今度からは、戸倉からのダイヤなど気にせず朝イチで沼田を出るバスに乗るようにしよう。
いつ来るとも分からないバスを待つのは気分的に辛かったが、幸い先着の方のように1時間以上も待つことはなく、20分ほどでバスがやってくる。
駐車場からの客でほぼ満車となっているバスに、最前列の補助椅子を利用してギリギリ乗り込み、鳩待峠に向かう。
バスが高度を上げていくにつれて、周囲の積雪状況から、なるほど、「季節外れの春の雪がちょっと多めに降っちゃいました」というような生やさしいものではないことが分かってくる。
まさに、真冬にスキー場に向かっているような、そんな感じである。
途中、鳩待峠近くで先行のバスが動けなくなっているとのことで待機時間があり、鳩待峠に着いたのは10:25ころ。
予定より約1時間遅れだが、今日は至仏を滑って山ノ鼻までなので、それほど支障はない。
GWの鳩待峠は当然のことながら多くの人で賑わっているが、スノーボーダーの割合が非常に高いことに驚く。
スキーヤーより多いくらいか。
バックカントリースノーボーダーは、ウエアや年齢層からしてゲレンデスノーボードの延長という感じで、山屋という感じのする人の多いスキーヤーとは様子が違う。
そのため、私が最後に尾瀬に来た2006年とはだいぶ鳩待峠の雰囲気が違っていた。
天気予報では雪は朝までで、午前中には晴れるということだったのだが、鳩待峠はまだ少し雪が降っている。
ハードシェルを着込み、湿雪による濡れに備えて念のためザックカバーをし(終わってみればこれは必要なかった)、ショートシールを貼って、いざ至仏山に出発する。
しばらくはブナ林の緩やかな斜面が続く。
新雪で化粧された斜面が美しい。
高度を上げていくと針葉樹林に変わる。
ガスが切れると尾瀬ヶ原を望むことができ、登山者から歓声が上がる。
やがて吹きさらしの稜線となり、小至仏山が近づくと強風が吹き付けるようになる。
トレースは小至仏のピークを通らず東側をトラバースしている。
それにしたがって進む。
小至仏山を過ぎてコルへのわずかな下りでは、アイスバーンが露出していた。
横滑りで慎重に通過。
小至仏山から至仏山にかけて、東側の斜面はどこもおいしそう。
ちょっと滑っていこうかと誘惑されるが、まずはピークにと思い直す。
時折止まって強風をやり過ごしながら最後のひとがんばり、鳩待峠から2時間ちょっとでゴーゴーと風の吹くピークに到達。
先日の乳頭山で試したショートシールを今回も使用したが、局部的には直登の困難なところもあるものの大きな支障はなく、全体に緩やかなこのルートではショートシールの滑りの良さが効果的だったように思う。
さて、ここからシールを外して山ノ鼻への滑降だが、軽量化を果たしたとはいえ、これだけの重荷を背負ってBCクロカンで滑るのは初めてのこと。
しかも、予想外の新雪滑降となってしまった。
そこで、まずは試しに空身で上部を滑ってみる。
すでに多くのスキーヤー/ボーダーが到着しており、滑っている人もいるが、何しろ斜面が広いので、まだわずかにシュプールがついている程度のものだ。
慎重にノートラックの斜面に滑り込むと、気持ちよく板が回る。
春の新雪はとかく滑りにくいものだが、これはほんまもんのパウダーだ。
上部の緩斜面が終わるところでいったん止まるが、あまりの気持ちよさに、ついその先の急斜面まで滑り込んでしまった。
さらにどんどん滑っていきたい気分だが、ステップで登り返さなければいけないことを考えるとそうもいかない。
当初の思惑よりやや下りすぎてしまったが、幸いステップはよく効いてくれて、それほど苦労なく登り返す。
稜線に戻っても、まだ時間には余裕がある。
せっかくなので、上部のメローバーンでしばらく遊ぶことにする。
ノートラックを滑っては登り返す。
GWの至仏のピーク近くでこんな遊びをしようとは思ってもみなかった。
当然、回りにもこんなことをしている人はいない。
しかし、今回は新雪だったのでなおさら楽しかったが、いつものザラメでも、ステップ板であれば、こうしてピーク周辺を滑り回るのは悪くないだろうと思う。
小1時間ほど山頂周辺で遊んだら、いよいよ装備を背負って山ノ鼻への滑降だ。
初めは山ノ鼻からの夏道がある尾根のワル沢側の急斜面を滑る。
強風のために、シュプールがどんどんリセットされていることもあり、ほぼノートラック部分を選んで下っていける。
荷物を背負うとさすがに緊張するが、滑ってみるとそれほど支障はない。
なにしろあの至仏の極上斜面が新雪ノートラックになっているのだからたまらない。
多くの人はそのままワル沢を下っていっているが、私は山ノ鼻にいかねばならないので、ムジナ沢に乗り換えることにする。
夏道尾根はかなり灌木が露出している。
ステップを生かして、雪の厚い部分を選びながら登り返し気味に夏道尾根の上に出ると、猛烈な風が吹き付ける。
あまりの風の強さに立ち往生を余儀なくされ、風の弱まる隙に移動するような形となる。
尾根のムジナ沢側は風で新雪が飛ばされ、ザラメのアイスバーンが露出している。
凹凸はあるのでエッジはそこそこ効く。
もったいないと思いながらも、アイスバーン部分は横滑りで慎重に通過する。
尾根からムジナ沢の中に入っていくと、風も弱まり、再び新雪滑降となる。
予報より少し遅くなったがようやく晴れ間も広がってくる。
新雪に輝く尾瀬ヶ原と燧ヶ岳を正面に見てのノートラック滑降となるのだから、これがまたたまらない。
少し先には、二人組のボーダーが歓声を上げながら滑っている。
それぞれがカメラを持って、お互いの滑りをビデオ撮影しながら交互に滑っているようだ。
うらやましい。
私も心の中で大歓声を上げながら(あまり声には出ないタイプなので)、夢中になって新雪斜面を滑り降りる。
さすがに、平地近くまで下って来ると、春らしい重い新雪となり、快適とはいかなくなる。
あまりターンをしないようにして滑り降り、尾瀬ヶ原の西の外れに到着して、滑降終了。
山ノ鼻にザックを置いてしばらく周辺を散策した後、明るい林の中のキャンプサイトにテントを張り、至仏山荘で購入したビールで祝杯を上げた。
ツアー記録一覧へ
BCクロカンでは初めての、キャンプ装備を背負ってのツアー。
季節外れの本格的な降雪で、良くも悪くも予想を超えたツアーとなりました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2013年4月28日 至仏山
天候:雪→くもり
装備:(板)クナイスル・ツアーライト59(靴)Xadv6
<コースタイム>
10:40 鳩待峠
12:50~13:45 至仏山
14:55 山ノ鼻
前半・後半がはっきり分かれた今年のGW、後半の4連休でツアーに行ければ最高だったが、確保できたのは4月28~30日の3日間。
ここのところGWは立山が定番になっていたが、私の場合、入山と下山に多大な労力を要するテント泊まりの立山で2泊しかできないのはもったいない感じがして、気が進まない。
そこで、今回は、以前からやってみたいと思っていた、BCクロカンの機動力を生かした泊まりのロングツアーを試みることにした。
第1候補は、乳頭温泉から避難小屋泊まりで八幡平に縦走するプラン。
もう一つは尾瀬で、鳩待峠から入って、3日の間に至仏山、平ヶ岳、燧ヶ岳というスキー三名山を滑って福島県側の御池に下山するプラン。
どちらも、私にとっては初めてのBCクロカンによる泊まりのツアー。
この二つを準備しておき、天候をみて直前に行き先を決定する。
その天気は、直前に寒気を伴う低気圧が通過し27日は大荒れ、28日から回復に向かい、29日は高気圧に覆われるが、30日には次の低気圧が接近しまた天気が崩れ始めるというもの。
この大きな流れは尾瀬も八幡平も同じだが、山岳天気予報では、東北の方がより寒気と低気圧の影響が強く、29日も尾瀬ほどすっきりした好天にはならないとなっている。
乳頭~八幡平ルートに行ってみたいという思いも強く、悩んだが、コンディションに不安のある中で初めてのルートに行くのはリスクがあるし、せっかく念願のルートに行くなら条件の良いときの方が良いと考え、今回は尾瀬に行くことにする。
さて、BCクロカンでツアーするとなると、テレマークの時のような重荷ではいけない。
特に、今回は定着型ではなく、キャンプ装備も背負っての移動・滑降が必要になるので、荷物の軽量化が非常に重要だ。
これまでも私は軽さを重視して装備を選んできたほうだが、今回はさらに軽量・コンパクト化の徹底を図る。
その結果、装備はオスプレーのKODE38(Lサイズ-42L)に収まり、重量は約13kgまで抑えられた。
これに水2リットルを積んで約15kg。
背負った感じは従来のGWのテント泊装備とは格段に違い、これならそれほど違和感なく滑れそうだ。
今回の尾瀬ツアーは群馬から入って福島に抜ける計画なので、アプローチに車が使えない。
出発は27日夜、最終の新幹線で高崎に行き、ビジネスホテルで1泊。
翌28日、戸倉発8:55の鳩待峠行き始発バスから逆算して、6:23高崎発の高崎線で沼田に向かう。
沼田からバスに乗り、予定通り8:49に戸倉のバス連絡所に到着するが、小雪が降っている。
バス券売り場に行くと、「上は雪ですごいことになっており、バスもタクシーも思うように動けず、もう1時間も待っている人がいるが、それでもいいか」と尋ねられる。
いいも悪いも、他に方法がないので待つしかない。
このとき、GW中の戸倉~鳩待峠間は、戸倉の駐車場に駐めた人たちを上げるため、ダイヤなど関係なく、バスと乗り合いタクシーを総動員してピストン輸送しているのだということが分かる。
今度からは、戸倉からのダイヤなど気にせず朝イチで沼田を出るバスに乗るようにしよう。
いつ来るとも分からないバスを待つのは気分的に辛かったが、幸い先着の方のように1時間以上も待つことはなく、20分ほどでバスがやってくる。
駐車場からの客でほぼ満車となっているバスに、最前列の補助椅子を利用してギリギリ乗り込み、鳩待峠に向かう。
バスが高度を上げていくにつれて、周囲の積雪状況から、なるほど、「季節外れの春の雪がちょっと多めに降っちゃいました」というような生やさしいものではないことが分かってくる。
まさに、真冬にスキー場に向かっているような、そんな感じである。
途中、鳩待峠近くで先行のバスが動けなくなっているとのことで待機時間があり、鳩待峠に着いたのは10:25ころ。
予定より約1時間遅れだが、今日は至仏を滑って山ノ鼻までなので、それほど支障はない。
GWの鳩待峠は当然のことながら多くの人で賑わっているが、スノーボーダーの割合が非常に高いことに驚く。
スキーヤーより多いくらいか。
バックカントリースノーボーダーは、ウエアや年齢層からしてゲレンデスノーボードの延長という感じで、山屋という感じのする人の多いスキーヤーとは様子が違う。
そのため、私が最後に尾瀬に来た2006年とはだいぶ鳩待峠の雰囲気が違っていた。
天気予報では雪は朝までで、午前中には晴れるということだったのだが、鳩待峠はまだ少し雪が降っている。
ハードシェルを着込み、湿雪による濡れに備えて念のためザックカバーをし(終わってみればこれは必要なかった)、ショートシールを貼って、いざ至仏山に出発する。
しばらくはブナ林の緩やかな斜面が続く。
新雪で化粧された斜面が美しい。
高度を上げていくと針葉樹林に変わる。
ガスが切れると尾瀬ヶ原を望むことができ、登山者から歓声が上がる。
やがて吹きさらしの稜線となり、小至仏山が近づくと強風が吹き付けるようになる。
トレースは小至仏のピークを通らず東側をトラバースしている。
それにしたがって進む。
小至仏山を過ぎてコルへのわずかな下りでは、アイスバーンが露出していた。
横滑りで慎重に通過。
小至仏山から至仏山にかけて、東側の斜面はどこもおいしそう。
ちょっと滑っていこうかと誘惑されるが、まずはピークにと思い直す。
時折止まって強風をやり過ごしながら最後のひとがんばり、鳩待峠から2時間ちょっとでゴーゴーと風の吹くピークに到達。
先日の乳頭山で試したショートシールを今回も使用したが、局部的には直登の困難なところもあるものの大きな支障はなく、全体に緩やかなこのルートではショートシールの滑りの良さが効果的だったように思う。
さて、ここからシールを外して山ノ鼻への滑降だが、軽量化を果たしたとはいえ、これだけの重荷を背負ってBCクロカンで滑るのは初めてのこと。
しかも、予想外の新雪滑降となってしまった。
そこで、まずは試しに空身で上部を滑ってみる。
すでに多くのスキーヤー/ボーダーが到着しており、滑っている人もいるが、何しろ斜面が広いので、まだわずかにシュプールがついている程度のものだ。
慎重にノートラックの斜面に滑り込むと、気持ちよく板が回る。
春の新雪はとかく滑りにくいものだが、これはほんまもんのパウダーだ。
上部の緩斜面が終わるところでいったん止まるが、あまりの気持ちよさに、ついその先の急斜面まで滑り込んでしまった。
さらにどんどん滑っていきたい気分だが、ステップで登り返さなければいけないことを考えるとそうもいかない。
当初の思惑よりやや下りすぎてしまったが、幸いステップはよく効いてくれて、それほど苦労なく登り返す。
稜線に戻っても、まだ時間には余裕がある。
せっかくなので、上部のメローバーンでしばらく遊ぶことにする。
ノートラックを滑っては登り返す。
GWの至仏のピーク近くでこんな遊びをしようとは思ってもみなかった。
当然、回りにもこんなことをしている人はいない。
しかし、今回は新雪だったのでなおさら楽しかったが、いつものザラメでも、ステップ板であれば、こうしてピーク周辺を滑り回るのは悪くないだろうと思う。
小1時間ほど山頂周辺で遊んだら、いよいよ装備を背負って山ノ鼻への滑降だ。
初めは山ノ鼻からの夏道がある尾根のワル沢側の急斜面を滑る。
強風のために、シュプールがどんどんリセットされていることもあり、ほぼノートラック部分を選んで下っていける。
荷物を背負うとさすがに緊張するが、滑ってみるとそれほど支障はない。
なにしろあの至仏の極上斜面が新雪ノートラックになっているのだからたまらない。
多くの人はそのままワル沢を下っていっているが、私は山ノ鼻にいかねばならないので、ムジナ沢に乗り換えることにする。
夏道尾根はかなり灌木が露出している。
ステップを生かして、雪の厚い部分を選びながら登り返し気味に夏道尾根の上に出ると、猛烈な風が吹き付ける。
あまりの風の強さに立ち往生を余儀なくされ、風の弱まる隙に移動するような形となる。
尾根のムジナ沢側は風で新雪が飛ばされ、ザラメのアイスバーンが露出している。
凹凸はあるのでエッジはそこそこ効く。
もったいないと思いながらも、アイスバーン部分は横滑りで慎重に通過する。
尾根からムジナ沢の中に入っていくと、風も弱まり、再び新雪滑降となる。
予報より少し遅くなったがようやく晴れ間も広がってくる。
新雪に輝く尾瀬ヶ原と燧ヶ岳を正面に見てのノートラック滑降となるのだから、これがまたたまらない。
少し先には、二人組のボーダーが歓声を上げながら滑っている。
それぞれがカメラを持って、お互いの滑りをビデオ撮影しながら交互に滑っているようだ。
うらやましい。
私も心の中で大歓声を上げながら(あまり声には出ないタイプなので)、夢中になって新雪斜面を滑り降りる。
さすがに、平地近くまで下って来ると、春らしい重い新雪となり、快適とはいかなくなる。
あまりターンをしないようにして滑り降り、尾瀬ヶ原の西の外れに到着して、滑降終了。
山ノ鼻にザックを置いてしばらく周辺を散策した後、明るい林の中のキャンプサイトにテントを張り、至仏山荘で購入したビールで祝杯を上げた。
ツアー記録一覧へ
この記事へのコメント
体力を補う一番の要素は装備の軽量化ということで研究中ですが、まずいことに本人の体重が先に軽くなってきて、いたちごっこです。
クナイスル・ツアーライト59のスペックや性質?を知りたいですね。
おいおいアップしますが、すいません、せっかくワクワクしていただいているのに、大雪のマイナス面が出た2日目以降の顛末を読んだらがっかりされるのではないかと…今のうちに自白しておきます(笑)。
クナイスル・ツアーライト59については、2012/4/12の記事で紹介しています。テーマ「ギア」で探していただくと早いです。
やや重めですが、BCクロカンらしさを失わない一方で、アイスバーンや重荷にもそこそこ対応できるしっかりしたところがあり、今回のような使用目的にはかなりよい板ではないかと、評価を高めております。
う ちにも、もう少し細いクナイスルのノーエッジクロカン板がありますが、やはり六角のウロコです。
ただいま東北に向かう新幹線車の中・・・残念ながら仕事です。