2014.12.06 BCクロカン&初ロッカーSKI@栂池
BCクロカンを愛するみなさん、こんにちは。
大雪の先週末、栂池に出撃してきました!
今シーズンは、11月半ばにまとまった積雪があったもののその後はほとんど降らず、すっかり雪は消えてしまいました。
ようやく先週、週明けから寒波襲来・大雪予報が出たので、日々「小谷村ライブカメラ」をチェック。
しかし、週前半はなかなか雪が増えず。
もしかしたら空振り?と思っていたら週半ばから降り始めて、5日金曜には栂池がオープン、まほろば倶楽部掲示板で伝えられたその日の様子は猛烈な深雪!
明日はサッカーも何もありません。
行きたい!!
ということで、奥様におそるおそるメールでお伺いをたてたところ、ありがたいことにお許しがでました。
すぐさま石木田さんにメール。
まほろば倶楽部HPでは9時集合となっていましたが、10時集合(=新幹線アクセス)でも構わないとのことなので、日曜にはサッカーの試合があるため、体力的には格段に楽になる新幹線利用とさせて頂くことに。
そして「えきねっと」で始発の長野新幹線を予約すべく、座席の指定などを済ませて「予約確定」のボタンをポチッとしようとしていたその時に、再度石木田さんからメールが。
「緊急情報入りました!! 明日の栂池、山頂から中間駅まで3500メートルのパウダーラン可能に! ぐぐっ…ちなみに8時半運行開始。どうします?」
8時半運行開始ということは栂池8時集合。
きついなとは思いましたが、こんなチャンスを逃す手はないということで、「行きます」と返信。
仕事を終えて遅めに帰宅し、いそいそと準備をすませたら、即出発。
とにかく眠くなるまでは車を走らせ、眠くなった時点で仮眠をとるというスタイル。
ですが、この日はあまり眠くならず、仮眠なしで栂池の駐車場に到着し、寝袋に潜り込みました。
朝、駐車場で石木田さんの姿を探していると、リフト券売り場に並んでいるとのメールが届きます。
おかげさまで、トップグループでゴンドラに乗車。
コースは、真ん中を圧雪車2台分踏んであるだけ。
踏んだ上にスネくらいの新雪が乗っている、BCクロカンにはこの上ないコンディション。
その両脇は、ほとんど積雪がなかったところにいきなりどかんと降った、底なしのど深雪。
BCクロカンではとても進みそうにありません。
場内放送でも「コース脇に入ると動けなくなる」と注意しているのが笑えます。
そんな放送聞くのは初めて。
1本目、先行者は若干いたものの、まだシュプールはわずかで、ほぼノートラック。
シュプールを重ねることなく、適度な新雪を味わいます。
雪も軽く、最高の気分。
早く来てよかった。
と、コース脇の深雪にはボードのシュプールが。
行ってみる?ということで入っていくと、ファット&ロッカーのウロコ板、ウワサのボレーChargerを履いている石木田さんは滑り降りて行きますが、私のトップ88mm、センター60mmのアウタバウンズクラウンは案の定潜ってしまい、どうにもなりません。
たまらず圧雪部分に戻ります。
ゴンドラ中間駅まで、再び極楽スキーを楽しんだところで、石木田さんからChargerに履き替えてみないか、というご提案。
準備の時間も少なく板はアウタバウンズクラウンしか積んできませんでしたが、こんな場合に備えてプラ靴は持ってきてありました。
ロッカースキーでのパウダー滑りを体験するにはまたとないコンディションなので、お借りすることにします。
いったん車に戻ってプラ靴に履き替え、2本目のゴンドラからChargerを使用します。
私は、ロッカースキーどころか、今の基準でいうファットスキーを履くのも初めてです。
持っている板で一番太いのは、110-79-100mmのブラックダイヤモンドETHIC。
ETHICのトップとChargerのセンターが同じ太さ(笑)。
果たしてどんな滑りになるのか、興味津々。
まずは圧雪部分を滑ります。
わずか1本の間にかなり踏まれて、普通の圧雪ゲレンデとほぼ変わらなくなっています。
そこを滑ってみると…エッジが遠い!
ブーツの外側にエッジがあるというのは、予想以上の違和感を感じさせられます。
イメージするスキー操作ができず、ん~、気持ち悪い…。
続いて、斜度が出てきたところでコース脇の深雪へ。
こちらは、若干シュプールが増えたものの、まだまだ深雪状態。
緊張して入っていくと、お!潜らない!
事前に石木田さんからロッカーの板はトップが刺さってしまうことがないと聞いていたとおり、たしかに、両脚がばらけてBCクロカンだったら絶対に前後どちらかの板が刺さってしまうような滑りになっても、潜らずにリカバリーして滑り続けられます。
なるほど、これだったら深雪が格段に楽になるなあ…。
昨シーズンの東谷山で、BCクロカンの私が大苦戦している深雪斜面を極太ロッカー板のスキーヤー氏が難なく滑り降りて行ったのは、これがあったからなのか、と納得します。
しかし、このChargerでの深雪1本目は、板のおかげで何とか止まらずに滑ることができているものの、足元はばたばたバラバラで、とても乗りこなしているという感じではありません。
そして、圧雪部分に戻ると再び違和感に襲われ、おまけにものすごく疲れる…。
中間駅に着く頃にはヘロヘロで、最後の方はテレマーク姿勢をとるのも辛くアルペンターンでしのぎました。
1本滑っての違和感を石木田さんに伝えると、「これを履くことで、そのうちSekiさんの滑りが変わるはず」と言われます。
そうか。
明らかに特性が違う道具なのに、今までと同じように滑ろうとすればうまくいかないのは当たり前なんだ、と気づきます。
中間駅から3本目のゴンドラで上がったら、そこから今度はシールを貼って栂の森ゲレンデを登ります。
もちろんファットスキーで登るのも初めてなら、私はツアーは細板革靴専門のため、プラブーツで登るのも初めて。
なのでスイッチバック機能がついているビンディングも初めてで、滑降モードで歩き始めたところを石木田さんから指摘され、ああそうか、と登高モードに切り替えます。
蝶つがいを支点にぶら下がるスキーをスポン、スポンと前に振り出す歩きは、革靴の自然な歩行感とは違いますが、これはこれで独特の歩きやすさがあります。
特に、このスポンとスキーのトップを前に振り出す動きは、ラッセルの時にスキーのトップを雪の上に出すために振り出す動きに通じるものがあるな、と思い、トレースを外れてラッセルをしてみると、太さによる浮力も相まって、とても威力があると感じました。
しかし一方で、これだったらテレマークである意味、ブーツが曲がる意味はほとんどないよなあ、という寂しさを感じます。
また、スキーのテールがぷらぷらと下がってしまうので、階段登高をしようとしたときに思い通りにできず戸惑いました。
登りの途中で部分的に狭いところや急なところを突破するのに階段登高はよく使うテクニックなので、これは実戦では結構なマイナスになるかも。
さて、登りついたほぼノートラックの栂の森ゲレンデはChargerをもってしてもあまり滑りませんが、昼食を挟んでもう1本ここを登って滑ったときに、両脚をばらけさせずに深雪の上層を浮くように滑り続ける感触が得られます。
ちょっといい感じ。
優しくソフトに滑る感じというか。
その感触を暖めつつ、この板に合う滑りは何なのか、ということを意識しながら再びゴンドラコースの圧雪斜面に行くと、先ほどとは全く違った滑走感に。
強くエッジングすること、言い換えれば今まで履いてきた板と同じエッジング感を得ることを意識せずに、このスキーで生まれるエッジング感覚に素直に従って滑る。
それは、今までの滑りがキュッ、キュッ、あるいはシュッ、シュッという感じだったのに対して、「ぬらぬら」という感じの滑り。
しっかりと雪面を捉えている感じは薄いので、はじめは頼りなく感じますが、実はこちらの方が安定感があります。
この「ぬらぬら滑り」で非圧雪部分に入っていくと、もうかなり荒れていて深雪というよりは悪雪という感じの斜面が、実に気持ちよく滑れます。
スキーをかなり自分の思うようにコントロールできる感じで、バランスも崩れにくい。
と、手応えを掴んだところで、石木田さんは下山。
私はゴンドラをもう1本滑って感覚を確かめます。
さらに、この感覚でBCクロカンを滑ったらどうなるのか試してみたくなり、いったん下におりてBCクロカンに交換。
やはり効果はてきめん。
これまで、センター60mmのアウタバウンズクラウンで圧雪斜面を滑るのは非常に苦手だったのですが、ファット板と同様にエッジの効きにくいアウタバウンズクラウンにも、「ぬらぬら滑り」は有効。
もうこの時間にはコース真ん中の圧雪部分は普通の締まった圧雪斜面になっており、今までだったらアウタバウンズクラウンで滑るのは嫌な(少なくとも楽しくはない)状態だったと思いますが、それほど苦にならずに滑ることができます。
さらに非圧雪部分も、さすがにChargerのような安定感はなく格段に難しくはなるものの、相通じる操作感が感じられました。
この感覚、次に行ったときには忘れてた、なんてことがないようにしないと…。
結局、朝イチの最高のコンディションから営業終了までたっぷり滑り、ロッカー体験で新たな発見もあり、さらにビデオもたくさん撮ってもらえて、これ以上ないシーズンスタートとなりました。
感謝。
大雪の先週末、栂池に出撃してきました!
今シーズンは、11月半ばにまとまった積雪があったもののその後はほとんど降らず、すっかり雪は消えてしまいました。
ようやく先週、週明けから寒波襲来・大雪予報が出たので、日々「小谷村ライブカメラ」をチェック。
しかし、週前半はなかなか雪が増えず。
もしかしたら空振り?と思っていたら週半ばから降り始めて、5日金曜には栂池がオープン、まほろば倶楽部掲示板で伝えられたその日の様子は猛烈な深雪!
明日はサッカーも何もありません。
行きたい!!
ということで、奥様におそるおそるメールでお伺いをたてたところ、ありがたいことにお許しがでました。
すぐさま石木田さんにメール。
まほろば倶楽部HPでは9時集合となっていましたが、10時集合(=新幹線アクセス)でも構わないとのことなので、日曜にはサッカーの試合があるため、体力的には格段に楽になる新幹線利用とさせて頂くことに。
そして「えきねっと」で始発の長野新幹線を予約すべく、座席の指定などを済ませて「予約確定」のボタンをポチッとしようとしていたその時に、再度石木田さんからメールが。
「緊急情報入りました!! 明日の栂池、山頂から中間駅まで3500メートルのパウダーラン可能に! ぐぐっ…ちなみに8時半運行開始。どうします?」
8時半運行開始ということは栂池8時集合。
きついなとは思いましたが、こんなチャンスを逃す手はないということで、「行きます」と返信。
仕事を終えて遅めに帰宅し、いそいそと準備をすませたら、即出発。
とにかく眠くなるまでは車を走らせ、眠くなった時点で仮眠をとるというスタイル。
ですが、この日はあまり眠くならず、仮眠なしで栂池の駐車場に到着し、寝袋に潜り込みました。
朝、駐車場で石木田さんの姿を探していると、リフト券売り場に並んでいるとのメールが届きます。
おかげさまで、トップグループでゴンドラに乗車。
コースは、真ん中を圧雪車2台分踏んであるだけ。
踏んだ上にスネくらいの新雪が乗っている、BCクロカンにはこの上ないコンディション。
その両脇は、ほとんど積雪がなかったところにいきなりどかんと降った、底なしのど深雪。
BCクロカンではとても進みそうにありません。
場内放送でも「コース脇に入ると動けなくなる」と注意しているのが笑えます。
そんな放送聞くのは初めて。
1本目、先行者は若干いたものの、まだシュプールはわずかで、ほぼノートラック。
シュプールを重ねることなく、適度な新雪を味わいます。
雪も軽く、最高の気分。
早く来てよかった。
と、コース脇の深雪にはボードのシュプールが。
行ってみる?ということで入っていくと、ファット&ロッカーのウロコ板、ウワサのボレーChargerを履いている石木田さんは滑り降りて行きますが、私のトップ88mm、センター60mmのアウタバウンズクラウンは案の定潜ってしまい、どうにもなりません。
たまらず圧雪部分に戻ります。
ゴンドラ中間駅まで、再び極楽スキーを楽しんだところで、石木田さんからChargerに履き替えてみないか、というご提案。
準備の時間も少なく板はアウタバウンズクラウンしか積んできませんでしたが、こんな場合に備えてプラ靴は持ってきてありました。
ロッカースキーでのパウダー滑りを体験するにはまたとないコンディションなので、お借りすることにします。
いったん車に戻ってプラ靴に履き替え、2本目のゴンドラからChargerを使用します。
私は、ロッカースキーどころか、今の基準でいうファットスキーを履くのも初めてです。
持っている板で一番太いのは、110-79-100mmのブラックダイヤモンドETHIC。
ETHICのトップとChargerのセンターが同じ太さ(笑)。
果たしてどんな滑りになるのか、興味津々。
まずは圧雪部分を滑ります。
わずか1本の間にかなり踏まれて、普通の圧雪ゲレンデとほぼ変わらなくなっています。
そこを滑ってみると…エッジが遠い!
ブーツの外側にエッジがあるというのは、予想以上の違和感を感じさせられます。
イメージするスキー操作ができず、ん~、気持ち悪い…。
続いて、斜度が出てきたところでコース脇の深雪へ。
こちらは、若干シュプールが増えたものの、まだまだ深雪状態。
緊張して入っていくと、お!潜らない!
事前に石木田さんからロッカーの板はトップが刺さってしまうことがないと聞いていたとおり、たしかに、両脚がばらけてBCクロカンだったら絶対に前後どちらかの板が刺さってしまうような滑りになっても、潜らずにリカバリーして滑り続けられます。
なるほど、これだったら深雪が格段に楽になるなあ…。
昨シーズンの東谷山で、BCクロカンの私が大苦戦している深雪斜面を極太ロッカー板のスキーヤー氏が難なく滑り降りて行ったのは、これがあったからなのか、と納得します。
しかし、このChargerでの深雪1本目は、板のおかげで何とか止まらずに滑ることができているものの、足元はばたばたバラバラで、とても乗りこなしているという感じではありません。
そして、圧雪部分に戻ると再び違和感に襲われ、おまけにものすごく疲れる…。
中間駅に着く頃にはヘロヘロで、最後の方はテレマーク姿勢をとるのも辛くアルペンターンでしのぎました。
1本滑っての違和感を石木田さんに伝えると、「これを履くことで、そのうちSekiさんの滑りが変わるはず」と言われます。
そうか。
明らかに特性が違う道具なのに、今までと同じように滑ろうとすればうまくいかないのは当たり前なんだ、と気づきます。
中間駅から3本目のゴンドラで上がったら、そこから今度はシールを貼って栂の森ゲレンデを登ります。
もちろんファットスキーで登るのも初めてなら、私はツアーは細板革靴専門のため、プラブーツで登るのも初めて。
なのでスイッチバック機能がついているビンディングも初めてで、滑降モードで歩き始めたところを石木田さんから指摘され、ああそうか、と登高モードに切り替えます。
蝶つがいを支点にぶら下がるスキーをスポン、スポンと前に振り出す歩きは、革靴の自然な歩行感とは違いますが、これはこれで独特の歩きやすさがあります。
特に、このスポンとスキーのトップを前に振り出す動きは、ラッセルの時にスキーのトップを雪の上に出すために振り出す動きに通じるものがあるな、と思い、トレースを外れてラッセルをしてみると、太さによる浮力も相まって、とても威力があると感じました。
しかし一方で、これだったらテレマークである意味、ブーツが曲がる意味はほとんどないよなあ、という寂しさを感じます。
また、スキーのテールがぷらぷらと下がってしまうので、階段登高をしようとしたときに思い通りにできず戸惑いました。
登りの途中で部分的に狭いところや急なところを突破するのに階段登高はよく使うテクニックなので、これは実戦では結構なマイナスになるかも。
さて、登りついたほぼノートラックの栂の森ゲレンデはChargerをもってしてもあまり滑りませんが、昼食を挟んでもう1本ここを登って滑ったときに、両脚をばらけさせずに深雪の上層を浮くように滑り続ける感触が得られます。
ちょっといい感じ。
優しくソフトに滑る感じというか。
その感触を暖めつつ、この板に合う滑りは何なのか、ということを意識しながら再びゴンドラコースの圧雪斜面に行くと、先ほどとは全く違った滑走感に。
強くエッジングすること、言い換えれば今まで履いてきた板と同じエッジング感を得ることを意識せずに、このスキーで生まれるエッジング感覚に素直に従って滑る。
それは、今までの滑りがキュッ、キュッ、あるいはシュッ、シュッという感じだったのに対して、「ぬらぬら」という感じの滑り。
しっかりと雪面を捉えている感じは薄いので、はじめは頼りなく感じますが、実はこちらの方が安定感があります。
この「ぬらぬら滑り」で非圧雪部分に入っていくと、もうかなり荒れていて深雪というよりは悪雪という感じの斜面が、実に気持ちよく滑れます。
スキーをかなり自分の思うようにコントロールできる感じで、バランスも崩れにくい。
と、手応えを掴んだところで、石木田さんは下山。
私はゴンドラをもう1本滑って感覚を確かめます。
さらに、この感覚でBCクロカンを滑ったらどうなるのか試してみたくなり、いったん下におりてBCクロカンに交換。
やはり効果はてきめん。
これまで、センター60mmのアウタバウンズクラウンで圧雪斜面を滑るのは非常に苦手だったのですが、ファット板と同様にエッジの効きにくいアウタバウンズクラウンにも、「ぬらぬら滑り」は有効。
もうこの時間にはコース真ん中の圧雪部分は普通の締まった圧雪斜面になっており、今までだったらアウタバウンズクラウンで滑るのは嫌な(少なくとも楽しくはない)状態だったと思いますが、それほど苦にならずに滑ることができます。
さらに非圧雪部分も、さすがにChargerのような安定感はなく格段に難しくはなるものの、相通じる操作感が感じられました。
この感覚、次に行ったときには忘れてた、なんてことがないようにしないと…。
結局、朝イチの最高のコンディションから営業終了までたっぷり滑り、ロッカー体験で新たな発見もあり、さらにビデオもたくさん撮ってもらえて、これ以上ないシーズンスタートとなりました。
感謝。
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