★2015.03.08 BCXC/春香山
BCクロカンを愛するみなさん、こんにちは。
「札幌出張ついでスキー」2日目。
私にとって北海道で初めてのツアーです。
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2015年3月8日 春香山
天候:晴れ
装備:(板)サルスティス(靴)Xadv7
<コースタイム>
8:00 桂岡登山口
9:24~9:29 土場
10:00 銀嶺荘
10:22~10:41 春香山
10:53~11:12 銀嶺荘
11:34~11:54 春香山
11:54~12:18 春香山直下北斜面滑走
12:37~12:42 665mピーク手前林道
13:25 オーンズスキー場トップ
札幌2日目は、丸1日自由時間。
スキーをたっぷり楽しむために、飛行機も遅い時間にしてある。
ところが、2週間ほど前に、プランニングを頼んでいた札幌在住の友人から行けなくなってしまったとの連絡。
んー残念。
また現地の足がなくなってしまったのも痛い。
自分で計画を立てなければならなくなるが、いきなり馴染みのない北海道で単独行のツアーをするのもどうかと思う。
しかし、1日スキー場で、というのも全く心が弾まない。
とにかく札幌から公共交通機関で行ける範囲でツアーのできるルートがあるか探してみるか、とネットで調べてみると、これがある、ある。
そうかと思ってあらためて『山スキールート図集』(白山書房)を見てみれば、札幌近郊のルートもたくさん載っている。
今までまさに「眼中になかった」ので、読み飛ばしていたのだ。
本と、ネット上のルート紹介やツアー記録などでかなり豊富な情報が得られたので、これなら十分行けると判断する。
便利になったものだ。
行き先は、さんざん悩んだ挙げ句、春香山というところに決定。
当日は、早朝から地下鉄とバスを乗り継いで登山口最寄りのバス停まで行くつもりだったのだが、前日仕事でお会いした知人が登山口まで車で送って下さることになり、大変助かる。
前日から、コンディションにかかわる情報を色々仕入れた。
今年はたびたび北海道の大雪がニュースになり、この週の前半にも道東での大雪が報じられていたから、てっきり札幌も雪が多いのだと思っていた。
ところが、今年の札幌は非常に暖かく雪が少ないそうで、2月の真冬日の日数が記録的に少なかったとのこと。
雪の降るエリアがいつもは降雪の少ない道東にずれてしまったような感じだとか。
今回は、もともと雪質に幅がある3月初旬という時期の上、馴染みのない北海道の山のため、コンディションの判断が難しい。
出発前から麓のスキー場の天気などをチェックしていたところでは、木・金が曇り時々雪だったがあまり積雪は多くなく気温も高め、土曜は曇りでさらに気温が高め。
そして当日の日曜は、曇り時々晴れで気温がぐっと上がる、という予報だった。
これは春スキーのコンディションであろうと推測し、板は細いサルスティスを持ってきた。
さて、春香山の桂岡登山口は、なんと住宅地の外れにある。
山あいの集落とかではなく、東京の郊外にもあるような、きれいに区画整理し造成された住宅街の一番奥、普通の住宅の真ん前が登山口なのだ。
これは札幌ならではだろう。
登山道にはしっかりしたトレースがある。
しばらくは川沿いの平坦な道が続くので、シールは貼らずウロコで行く。
が、ツルツルに踏まれて凍結したトレースはウロコの効きが非常に悪い。
普通なら難なく登れる斜度でもスリップするので難儀だが、平坦部分でスキーを滑らせることができるメリットを考え、やはりシールは貼らずに進む。
斜度が強めのところでは、ストックでサポートしたりトレースを外したりして登る。
トレースを外すしたところはクラストしている。
登山道は途中でいったん林道と交差する。
林道からは、断続的にスノーモービルが上がってくる。
これが、静かなスキーツアーの興を著しくそぐ。
スノーモービルというのは消音を意識した構造になっていないのか、とても排気音がでかい。
しかも登りなのでウォンウォンふかすから、余計にうるさい。
そしてここは谷間なので音が反響し、1台でも2~3台登ってきているのかと思う音がする。
なので、2~3台連なって登ってくるだけでも、まるで暴走族がやってきたような音がするのである。
ん~、これはちょっとなあ。
まあ、どちらも遊びなのでお互い様だし、向こうにとってはちんたら歩く登山者なんて邪魔なんだろうから、あまり一方的に文句は言えないが。
本格的な登りが始まったところでシールを着け、標高を上げていくと、トレース脇のクラストは解消され、陽の当たった斜面の雪は腐って、うららかな春の様相。
これは滑りが思いやられる…。
1時間半ほどで、「土場」と呼ばれる(地形図には表記なし)台地に着く。
振り返ると、おお、石狩湾が見えている。
土場から、トレースは夏道を外れて山頂に向かって最短ルートを進んでいる。
土場から上の北向きの林間は、重そうではあるが予想外のパウダーになっている。
銭函峠に続く稜線に上がると、正面に春香山山頂直下の「ゲレンデ」が広がる。
ここが楽しそうだったのが、この山を選択した理由の一つ。
そこから少しで、林の中に建つ東海大学銀嶺荘に到着。
が、休まず先に進む。
銀嶺荘から山頂までは急斜面を20分強の登り。
東向きの疎林は燦々と陽が当たっており、先ほどの北向き斜面のような雪質は期待できない。
シュプールは少なくはないが、荒れているというほどではなく、まだ十分に楽しめそうな状態ではある。
雪質に問題がなければ、の話だが。
登り着いた細長い頂稜部は、すばらしい展望。
今日は曇り時々晴れの予報が外れて快晴。
石狩湾に、どこまでも続く石狩平野が一望できる。
さて、いよいよシールを外して滑降だ。
果たしてどんな雪質だろうかと慎重に滑り込むと、お?
思ったよりも軽い雪。
結構気持ち良い深雪滑りが楽しめる。
ただ、あまり深雪では使ったことのないサルスティスで来てしまったので、いつもとは勝手が違う。
細いサルスティスで深雪を滑ると、アウタバウンズクラウンの時のようにスキー板という「面」で雪を捉える感触が薄く、まるで棒、あるいは角材に乗っているような感じを受ける。
「ゲレンデ」の中段から下になると、さすがに重い雪になる。
BCクロカンだとかなり厳しいが、気合いを入れて滑り降りる。
いったん銀嶺荘に戻り、休憩。
地元の方と少しお話しをし、もう一回登り返すと言ったら、このゲレンデを繰り返し滑る人はここまでは降りずに、斜面の下の適当なところまで滑って登り返すのだ、と言われた。
ともあれ、今回は往復ルートではなく、山を越えてオーンズスキー場に降りるルートを予定しているので、再度春香山に登り返す。
オーンズスキー場に向けて北側の斜面を滑ると、これがパウダーと言えるレベルの軽い雪。
思わずステップで数本遊ぶ。
春香山北面直下の短い急斜面を降りると、その先は特徴のない広い緩斜面の樹林帯になる。
ここから北北西の方向にある林道をめざす。
トレースがなければ慎重なルートファインディングが必要となろうし、下りラッセルになってしまうところだが、スノーモービルのトレースがある。
先ほどまで文句をたれていたのも忘れ、ありがたくスノーモービルのトレースの上にスキーを走らせる。
いったん林道に出るが、その先は林の中をショートカットして進む。
林道から林の中に入っていくところにピンクテープの目印があった。
雪質はそこそこで、結構楽しい滑りが続く。
多くの人が滑るルートより1本左の小尾根を降りてしまったようだが、林道に出るので問題はない。
林道をたどって、665mピークの手前に出る。
ところで、こういう小ピークのことを、北海道では「ポコ」と呼ぶらしい。
今回事前にネットで北海道のツアー記録を色々とみていたら、ポコという語が盛んに使われていた。
私が知らないだけかと思って調べてみたが、やはり全国的に使われる一般的な登山用語ではないようだ。
で、この665mポコは右を巻く、とルート紹介に書かれていた。
地形図ではそちらに道はないので、この辺りからのルートファインディングが問題かな、と思っていたが、行ってみるとポコを右に巻くルートにも林道と思われる道があり、スノーモービルのトレースがあった。
やがてその林道からも離れるが、ピンクテープの目印は続くので、この晴天ならルートファインディングは容易。
スノーモービルのトレースはなくなるが、スキーのトレースは少ないがある。
尾根伝いに進み、463mポコまで来たら、ここからの最後の下りは、「ヒヨドリ越え」と呼ばれている(いた?)難所とされる急斜面で、木も混んでいる。
雪質が良ければ何とかターンして滑り降りることもできると思うが、ここまで下ってくると雪は相当重くなっている。
この重く潜る雪で狭く急な林間を滑るのは無理、と早々に諦め、斜滑降キックターンで下りる。
急斜面をやりすごしたところからターンを入れて滑って行く。
ヒヨドリ越えの斜面を下りると、広い平坦地に出る。
スキーのトレースを追って進むが、このトレースがやけに細い。
BCクロカンとしては一番細いクラスのサルスティスより細いので、おそらく純クロカンの板だろう。
ほどなくして、林間からオーンズスキー場(スノークルーズ・オーンズ)のトップに出た。
海に向かって滑って行くようなゲレンデだ。
雪質は柔らかいザラメになっており、これだとBCクロカンでも結構楽しめる。
スキー場ベースに滑り降りたら、レストハウスでビールの祝杯を上げる。
そのあと、無料送迎バスの時間までかなりあるので、2時間券を買って滑ることにする。
天気は良いし、ザラメのゲレンデをサルスティスですっ飛ばすのは爽快だ。
15:45の送迎バスに乗って、JR手稲駅で降り、札幌へ。
コインロッカーに入れておいた荷物を回収したら、JRで新千歳空港に向かい、空港内の「新千歳空港温泉」で汗を流して、帰路についた。
初めての北海道でのツアーは、すばらしい天候に恵まれ、その割に雪質も思いの外良く、幸運だった。
正直、札幌近郊のお手軽ショートルートでこんなに楽しめるとは思っていなかった。
今回のルートは、東京からスキーツアーだけを目的に行く人なら選ばないようなところだと思うが、都市生活圏と雪山が近い、ある意味北海道らしいルートを知ることができて、とても興味深かった。
来冬もあるといいなあ、札幌出張(笑)。
ツアー記録一覧へ
「札幌出張ついでスキー」2日目。
私にとって北海道で初めてのツアーです。
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2015年3月8日 春香山
天候:晴れ
装備:(板)サルスティス(靴)Xadv7
<コースタイム>
8:00 桂岡登山口
9:24~9:29 土場
10:00 銀嶺荘
10:22~10:41 春香山
10:53~11:12 銀嶺荘
11:34~11:54 春香山
11:54~12:18 春香山直下北斜面滑走
12:37~12:42 665mピーク手前林道
13:25 オーンズスキー場トップ
札幌2日目は、丸1日自由時間。
スキーをたっぷり楽しむために、飛行機も遅い時間にしてある。
ところが、2週間ほど前に、プランニングを頼んでいた札幌在住の友人から行けなくなってしまったとの連絡。
んー残念。
また現地の足がなくなってしまったのも痛い。
自分で計画を立てなければならなくなるが、いきなり馴染みのない北海道で単独行のツアーをするのもどうかと思う。
しかし、1日スキー場で、というのも全く心が弾まない。
とにかく札幌から公共交通機関で行ける範囲でツアーのできるルートがあるか探してみるか、とネットで調べてみると、これがある、ある。
そうかと思ってあらためて『山スキールート図集』(白山書房)を見てみれば、札幌近郊のルートもたくさん載っている。
今までまさに「眼中になかった」ので、読み飛ばしていたのだ。
本と、ネット上のルート紹介やツアー記録などでかなり豊富な情報が得られたので、これなら十分行けると判断する。
便利になったものだ。
行き先は、さんざん悩んだ挙げ句、春香山というところに決定。
当日は、早朝から地下鉄とバスを乗り継いで登山口最寄りのバス停まで行くつもりだったのだが、前日仕事でお会いした知人が登山口まで車で送って下さることになり、大変助かる。
前日から、コンディションにかかわる情報を色々仕入れた。
今年はたびたび北海道の大雪がニュースになり、この週の前半にも道東での大雪が報じられていたから、てっきり札幌も雪が多いのだと思っていた。
ところが、今年の札幌は非常に暖かく雪が少ないそうで、2月の真冬日の日数が記録的に少なかったとのこと。
雪の降るエリアがいつもは降雪の少ない道東にずれてしまったような感じだとか。
今回は、もともと雪質に幅がある3月初旬という時期の上、馴染みのない北海道の山のため、コンディションの判断が難しい。
出発前から麓のスキー場の天気などをチェックしていたところでは、木・金が曇り時々雪だったがあまり積雪は多くなく気温も高め、土曜は曇りでさらに気温が高め。
そして当日の日曜は、曇り時々晴れで気温がぐっと上がる、という予報だった。
これは春スキーのコンディションであろうと推測し、板は細いサルスティスを持ってきた。
さて、春香山の桂岡登山口は、なんと住宅地の外れにある。
山あいの集落とかではなく、東京の郊外にもあるような、きれいに区画整理し造成された住宅街の一番奥、普通の住宅の真ん前が登山口なのだ。
これは札幌ならではだろう。
登山道にはしっかりしたトレースがある。
しばらくは川沿いの平坦な道が続くので、シールは貼らずウロコで行く。
が、ツルツルに踏まれて凍結したトレースはウロコの効きが非常に悪い。
普通なら難なく登れる斜度でもスリップするので難儀だが、平坦部分でスキーを滑らせることができるメリットを考え、やはりシールは貼らずに進む。
斜度が強めのところでは、ストックでサポートしたりトレースを外したりして登る。
トレースを外すしたところはクラストしている。
登山道は途中でいったん林道と交差する。
林道からは、断続的にスノーモービルが上がってくる。
これが、静かなスキーツアーの興を著しくそぐ。
スノーモービルというのは消音を意識した構造になっていないのか、とても排気音がでかい。
しかも登りなのでウォンウォンふかすから、余計にうるさい。
そしてここは谷間なので音が反響し、1台でも2~3台登ってきているのかと思う音がする。
なので、2~3台連なって登ってくるだけでも、まるで暴走族がやってきたような音がするのである。
ん~、これはちょっとなあ。
まあ、どちらも遊びなのでお互い様だし、向こうにとってはちんたら歩く登山者なんて邪魔なんだろうから、あまり一方的に文句は言えないが。
本格的な登りが始まったところでシールを着け、標高を上げていくと、トレース脇のクラストは解消され、陽の当たった斜面の雪は腐って、うららかな春の様相。
これは滑りが思いやられる…。
1時間半ほどで、「土場」と呼ばれる(地形図には表記なし)台地に着く。
振り返ると、おお、石狩湾が見えている。
土場から、トレースは夏道を外れて山頂に向かって最短ルートを進んでいる。
土場から上の北向きの林間は、重そうではあるが予想外のパウダーになっている。
銭函峠に続く稜線に上がると、正面に春香山山頂直下の「ゲレンデ」が広がる。
ここが楽しそうだったのが、この山を選択した理由の一つ。
そこから少しで、林の中に建つ東海大学銀嶺荘に到着。
が、休まず先に進む。
銀嶺荘から山頂までは急斜面を20分強の登り。
東向きの疎林は燦々と陽が当たっており、先ほどの北向き斜面のような雪質は期待できない。
シュプールは少なくはないが、荒れているというほどではなく、まだ十分に楽しめそうな状態ではある。
雪質に問題がなければ、の話だが。
登り着いた細長い頂稜部は、すばらしい展望。
今日は曇り時々晴れの予報が外れて快晴。
石狩湾に、どこまでも続く石狩平野が一望できる。
さて、いよいよシールを外して滑降だ。
果たしてどんな雪質だろうかと慎重に滑り込むと、お?
思ったよりも軽い雪。
結構気持ち良い深雪滑りが楽しめる。
ただ、あまり深雪では使ったことのないサルスティスで来てしまったので、いつもとは勝手が違う。
細いサルスティスで深雪を滑ると、アウタバウンズクラウンの時のようにスキー板という「面」で雪を捉える感触が薄く、まるで棒、あるいは角材に乗っているような感じを受ける。
「ゲレンデ」の中段から下になると、さすがに重い雪になる。
BCクロカンだとかなり厳しいが、気合いを入れて滑り降りる。
いったん銀嶺荘に戻り、休憩。
地元の方と少しお話しをし、もう一回登り返すと言ったら、このゲレンデを繰り返し滑る人はここまでは降りずに、斜面の下の適当なところまで滑って登り返すのだ、と言われた。
ともあれ、今回は往復ルートではなく、山を越えてオーンズスキー場に降りるルートを予定しているので、再度春香山に登り返す。
オーンズスキー場に向けて北側の斜面を滑ると、これがパウダーと言えるレベルの軽い雪。
思わずステップで数本遊ぶ。
春香山北面直下の短い急斜面を降りると、その先は特徴のない広い緩斜面の樹林帯になる。
ここから北北西の方向にある林道をめざす。
トレースがなければ慎重なルートファインディングが必要となろうし、下りラッセルになってしまうところだが、スノーモービルのトレースがある。
先ほどまで文句をたれていたのも忘れ、ありがたくスノーモービルのトレースの上にスキーを走らせる。
いったん林道に出るが、その先は林の中をショートカットして進む。
林道から林の中に入っていくところにピンクテープの目印があった。
雪質はそこそこで、結構楽しい滑りが続く。
多くの人が滑るルートより1本左の小尾根を降りてしまったようだが、林道に出るので問題はない。
林道をたどって、665mピークの手前に出る。
ところで、こういう小ピークのことを、北海道では「ポコ」と呼ぶらしい。
今回事前にネットで北海道のツアー記録を色々とみていたら、ポコという語が盛んに使われていた。
私が知らないだけかと思って調べてみたが、やはり全国的に使われる一般的な登山用語ではないようだ。
で、この665mポコは右を巻く、とルート紹介に書かれていた。
地形図ではそちらに道はないので、この辺りからのルートファインディングが問題かな、と思っていたが、行ってみるとポコを右に巻くルートにも林道と思われる道があり、スノーモービルのトレースがあった。
やがてその林道からも離れるが、ピンクテープの目印は続くので、この晴天ならルートファインディングは容易。
スノーモービルのトレースはなくなるが、スキーのトレースは少ないがある。
尾根伝いに進み、463mポコまで来たら、ここからの最後の下りは、「ヒヨドリ越え」と呼ばれている(いた?)難所とされる急斜面で、木も混んでいる。
雪質が良ければ何とかターンして滑り降りることもできると思うが、ここまで下ってくると雪は相当重くなっている。
この重く潜る雪で狭く急な林間を滑るのは無理、と早々に諦め、斜滑降キックターンで下りる。
急斜面をやりすごしたところからターンを入れて滑って行く。
ヒヨドリ越えの斜面を下りると、広い平坦地に出る。
スキーのトレースを追って進むが、このトレースがやけに細い。
BCクロカンとしては一番細いクラスのサルスティスより細いので、おそらく純クロカンの板だろう。
ほどなくして、林間からオーンズスキー場(スノークルーズ・オーンズ)のトップに出た。
海に向かって滑って行くようなゲレンデだ。
雪質は柔らかいザラメになっており、これだとBCクロカンでも結構楽しめる。
スキー場ベースに滑り降りたら、レストハウスでビールの祝杯を上げる。
そのあと、無料送迎バスの時間までかなりあるので、2時間券を買って滑ることにする。
天気は良いし、ザラメのゲレンデをサルスティスですっ飛ばすのは爽快だ。
15:45の送迎バスに乗って、JR手稲駅で降り、札幌へ。
コインロッカーに入れておいた荷物を回収したら、JRで新千歳空港に向かい、空港内の「新千歳空港温泉」で汗を流して、帰路についた。
初めての北海道でのツアーは、すばらしい天候に恵まれ、その割に雪質も思いの外良く、幸運だった。
正直、札幌近郊のお手軽ショートルートでこんなに楽しめるとは思っていなかった。
今回のルートは、東京からスキーツアーだけを目的に行く人なら選ばないようなところだと思うが、都市生活圏と雪山が近い、ある意味北海道らしいルートを知ることができて、とても興味深かった。
来冬もあるといいなあ、札幌出張(笑)。
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