2018.04.30~05.01 細革/鳥海山千蛇谷①
BCクロカンを愛するみなさん、こんにちは。
昨シーズンのGW、長年の念願であった千蛇谷を滑りました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2018年4月30日 鳥越川取水口~970m台地
天候:晴
装備:(板)ガルモント・モナシー(靴)スカルパ・ビンソン
<コースタイム>
11:20 鳥越川取水口
13:45 970m台地
テント設営
14:45 970m台地
15:35 1190m
16:10 970m台地
今年もゴールデンウイークがやってきた。
例年、GWにはテント泊で2泊3日以上の計画を確保するようにしてきたが、今年は1泊2日しかとれなかった。
そのため、GW用に以前から温めていたプランはどれも使えない。
しかも、今年は融雪が非常に早いので、行き先は残雪の多いところに限られる。
いろいろ悩んだが(この時間が楽しいんだけれども)、初めての鳥海山ツアーで外輪山からその絶景を眺めて以来、鳥海山に行くたびに一度は滑ってみたいと思い続けていた、鳥海山千蛇谷に行ってみることにした。
千蛇谷はロングルートだが日帰りの記録もかなりあり、1泊でというのは、例年比較的ハードなツアーを志向しているGWツアーとしては緩い感じになり、ちょっと物足りない気もする。
しかし、東京からのアプローチが非常に不便な千蛇谷に日帰りで行くのは簡単ではなく、だからこそこれまで行きたいと思いながら実現していなかったので、今年は好機と前向きに考えることにする。
さて、千蛇谷ツアーの入山口へは、公共交通機関の便は全くないので、車は必須である。
しかし、東京からマイカーでとなるとかなりハードであり、下山後の祝杯もあげられない。
そこでレンタカー利用を考え、調べていると、鶴岡・酒田行きの高速バス「夕陽号」を利用するとレンタカーが20%オフになるというサービスがあるのを発見。
しかも、夕陽号なら、以前まほろば倶楽部で紹介されていた、第一ホテル鶴岡の温泉入浴+朝食の割引サービス「ぐっどモーニングプラン」も利用できる。
すごくお得、という訳ではないが、とにかく早朝に到着してもレンタカー営業所の開店時間までの居場所を心配する必要がないのは有難い。
これに決める。
バスもレンタカーも繁忙期なのに予約申し込みが出遅れたのでだったので危ないところだったが、どちらもなんとか確保できた。
4月29日の夜、次々と長距離バスが発車していくターミナルから夕陽号に乗り込む。
夜行バスには昔からスキーバスで何度も乗っているが、3列独立シートのバスに乗るのは初めて。
乗り心地は格段の差で、結構眠れる。
朝、鶴岡に到着したら、第一ホテルへ。
ホテル上階の展望大浴場は、右を見れば月山、左を見れば鳥海山という、山スキーヤーにはたまらない眺望。
天気も快晴で、心が弾む。
風呂の後は朝食ビュッフェでゆっくり過ごした後、開店と同時にレンタカー営業所に入り、車を借りる。
鳥海山に向かう途中で、行動食の調達のため象潟道の駅に寄る。
今回は1泊しかしないし、メインの行程であるテン場から鳥海山の往復は空身で行けるので、装備の小型軽量化にギリギリとこだわる必要がない。
おいしそうなものがいろいろあるので、いっそのこと行動食だけでなく、夕食もそろえてしまおうと思い立つ。
パスタなどいつもの軽量化食は準備してあるが、車に置いていけば良い。
ということで、筋子や鮭などの大きなおにぎり、タコの唐揚げ、ハムカツ、コゴミのごま和えなどを買い込む。
買い物が済んだらいよいよ鳥海山へ。
多くの人が千蛇谷ルートの入山口としている鳥越川取水口は、地図を見ても表示がなく、スムーズにたどり着けるか不安だったが、ネットの記録から「ここだろう」と思う林道のような未舗装の道に入り進んでいくと、その一番奥にあまり広くはないが駐車できるスペースがあり、車が2~3台駐まっていた。
獅子ヶ鼻湿原の案内看板もある。
どうやらここのようだ。
準備を整え、スキーを担いで出発。
今回はテレマーク。
私の場合、テレマークのツアーでは軽快さを求めて細革を使い続けてきている訳だが、BCクロカンのさらなる軽さに慣れてしまうと、アルペンから換えたときには「軽い!」と感動したテレ細板でさえも、今では持ち歩いたり担いだりするのが億劫になっている。
そこで、今回は、ツアー用に長年愛用してきたブラックダイヤモンド・ポーラスター195cmではなく、小学生だったときの息子用に購入したガルモント・モナシー150cmで行くことにした。
これなら、板はBCクロカンに準ずる軽さだ。
鳥越川取水口から、整備された遊歩道(?)を歩いて行く。
やがて、右手に山道(これも遊歩道なのかな)の入り口が出てきたので、そこに入っていった。
ツアーのスタートは獅子ヶ鼻湿原ということだったので、雪に覆われた湿原を適当に歩いて行く、というイメージだったのだが、全然そういうところにたどり着かない。
雪は少ないし、山側は急な斜面に阻まれている。
仕方なく、標識にしたがって山道を歩いて行くと、やがて「出つぼ」にたどり着く。
周囲は平坦になったが、相変わらずほとんど雪がない。
いったいどこから登り始めれば良いのかと不安になっていると、幸運にも、山から下りてきた直後と思われるスキー装備のパーティーと出会う。
話を聞くと、道から少し山側に入ったところまで雪がつながっていて、すぐそこまでスキーで来たということだった。
言われたとおり山側に分け入ると、思った以上に近くに雪が現れた。
しかしこれは教えてもらわなければ気づかない。
本当にラッキーだった。
歩き始めて少し行くと、割れた沢が現れる。
これも先ほどのパーティーから聞いていた。
なんとか飛び石で渡ることができた。
しかし帰りは徒渉が必要になるかも、と思う。
そこから先は雪は全く問題なくつながっていた。
奇形のブナの林を緩やかに登っていく。
やがて、両側を沢に挟まれ尾根が顕著になるところで、やや斜度が上がる。
その尾根を詰めた905m地点まで上がると、初めて前方に千蛇谷が目に入る。
さらに少し進んだ台地からは、鳥海山が。
970mの広く平坦な台地まで上がったところで、テントを張ることにする。
水は近くの沢から汲める。
ただ水面はかなり下になるので、汲むためのツールは必要。
私は細引きを結んだ広口のナルゲンボトルを落として汲み上げた。
設営が済んだら、下見を兼ねて、この先の千蛇谷の斜面をステップで登ってみることにする。
するとステップがよく利いて、思ったよりも上まで登ってしまう。
ザラメのメローな斜面をしゅるしゅると滑り、テン場に。
さらに、テン場の周りでちょっとした急斜面を滑ってみたりと、しばらく遊んでテントに戻った。
夜は、道の駅で調達したおにぎりと惣菜に、ビールも2本持ち上げており、テント泊としてはちょっとリッチな夕食を楽しんだ。
ツアー記録一覧へ
昨シーズンのGW、長年の念願であった千蛇谷を滑りました。
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2018年4月30日 鳥越川取水口~970m台地
天候:晴
装備:(板)ガルモント・モナシー(靴)スカルパ・ビンソン
<コースタイム>
11:20 鳥越川取水口
13:45 970m台地
テント設営
14:45 970m台地
15:35 1190m
16:10 970m台地
今年もゴールデンウイークがやってきた。
例年、GWにはテント泊で2泊3日以上の計画を確保するようにしてきたが、今年は1泊2日しかとれなかった。
そのため、GW用に以前から温めていたプランはどれも使えない。
しかも、今年は融雪が非常に早いので、行き先は残雪の多いところに限られる。
いろいろ悩んだが(この時間が楽しいんだけれども)、初めての鳥海山ツアーで外輪山からその絶景を眺めて以来、鳥海山に行くたびに一度は滑ってみたいと思い続けていた、鳥海山千蛇谷に行ってみることにした。
千蛇谷はロングルートだが日帰りの記録もかなりあり、1泊でというのは、例年比較的ハードなツアーを志向しているGWツアーとしては緩い感じになり、ちょっと物足りない気もする。
しかし、東京からのアプローチが非常に不便な千蛇谷に日帰りで行くのは簡単ではなく、だからこそこれまで行きたいと思いながら実現していなかったので、今年は好機と前向きに考えることにする。
さて、千蛇谷ツアーの入山口へは、公共交通機関の便は全くないので、車は必須である。
しかし、東京からマイカーでとなるとかなりハードであり、下山後の祝杯もあげられない。
そこでレンタカー利用を考え、調べていると、鶴岡・酒田行きの高速バス「夕陽号」を利用するとレンタカーが20%オフになるというサービスがあるのを発見。
しかも、夕陽号なら、以前まほろば倶楽部で紹介されていた、第一ホテル鶴岡の温泉入浴+朝食の割引サービス「ぐっどモーニングプラン」も利用できる。
すごくお得、という訳ではないが、とにかく早朝に到着してもレンタカー営業所の開店時間までの居場所を心配する必要がないのは有難い。
これに決める。
バスもレンタカーも繁忙期なのに予約申し込みが出遅れたのでだったので危ないところだったが、どちらもなんとか確保できた。
4月29日の夜、次々と長距離バスが発車していくターミナルから夕陽号に乗り込む。
夜行バスには昔からスキーバスで何度も乗っているが、3列独立シートのバスに乗るのは初めて。
乗り心地は格段の差で、結構眠れる。
朝、鶴岡に到着したら、第一ホテルへ。
ホテル上階の展望大浴場は、右を見れば月山、左を見れば鳥海山という、山スキーヤーにはたまらない眺望。
天気も快晴で、心が弾む。
風呂の後は朝食ビュッフェでゆっくり過ごした後、開店と同時にレンタカー営業所に入り、車を借りる。
鳥海山に向かう途中で、行動食の調達のため象潟道の駅に寄る。
今回は1泊しかしないし、メインの行程であるテン場から鳥海山の往復は空身で行けるので、装備の小型軽量化にギリギリとこだわる必要がない。
おいしそうなものがいろいろあるので、いっそのこと行動食だけでなく、夕食もそろえてしまおうと思い立つ。
パスタなどいつもの軽量化食は準備してあるが、車に置いていけば良い。
ということで、筋子や鮭などの大きなおにぎり、タコの唐揚げ、ハムカツ、コゴミのごま和えなどを買い込む。
買い物が済んだらいよいよ鳥海山へ。
多くの人が千蛇谷ルートの入山口としている鳥越川取水口は、地図を見ても表示がなく、スムーズにたどり着けるか不安だったが、ネットの記録から「ここだろう」と思う林道のような未舗装の道に入り進んでいくと、その一番奥にあまり広くはないが駐車できるスペースがあり、車が2~3台駐まっていた。
獅子ヶ鼻湿原の案内看板もある。
どうやらここのようだ。
準備を整え、スキーを担いで出発。
今回はテレマーク。
私の場合、テレマークのツアーでは軽快さを求めて細革を使い続けてきている訳だが、BCクロカンのさらなる軽さに慣れてしまうと、アルペンから換えたときには「軽い!」と感動したテレ細板でさえも、今では持ち歩いたり担いだりするのが億劫になっている。
そこで、今回は、ツアー用に長年愛用してきたブラックダイヤモンド・ポーラスター195cmではなく、小学生だったときの息子用に購入したガルモント・モナシー150cmで行くことにした。
これなら、板はBCクロカンに準ずる軽さだ。
鳥越川取水口から、整備された遊歩道(?)を歩いて行く。
やがて、右手に山道(これも遊歩道なのかな)の入り口が出てきたので、そこに入っていった。
ツアーのスタートは獅子ヶ鼻湿原ということだったので、雪に覆われた湿原を適当に歩いて行く、というイメージだったのだが、全然そういうところにたどり着かない。
雪は少ないし、山側は急な斜面に阻まれている。
仕方なく、標識にしたがって山道を歩いて行くと、やがて「出つぼ」にたどり着く。
周囲は平坦になったが、相変わらずほとんど雪がない。
いったいどこから登り始めれば良いのかと不安になっていると、幸運にも、山から下りてきた直後と思われるスキー装備のパーティーと出会う。
話を聞くと、道から少し山側に入ったところまで雪がつながっていて、すぐそこまでスキーで来たということだった。
言われたとおり山側に分け入ると、思った以上に近くに雪が現れた。
しかしこれは教えてもらわなければ気づかない。
本当にラッキーだった。
歩き始めて少し行くと、割れた沢が現れる。
これも先ほどのパーティーから聞いていた。
なんとか飛び石で渡ることができた。
しかし帰りは徒渉が必要になるかも、と思う。
そこから先は雪は全く問題なくつながっていた。
奇形のブナの林を緩やかに登っていく。
やがて、両側を沢に挟まれ尾根が顕著になるところで、やや斜度が上がる。
その尾根を詰めた905m地点まで上がると、初めて前方に千蛇谷が目に入る。
さらに少し進んだ台地からは、鳥海山が。
970mの広く平坦な台地まで上がったところで、テントを張ることにする。
水は近くの沢から汲める。
ただ水面はかなり下になるので、汲むためのツールは必要。
私は細引きを結んだ広口のナルゲンボトルを落として汲み上げた。
設営が済んだら、下見を兼ねて、この先の千蛇谷の斜面をステップで登ってみることにする。
するとステップがよく利いて、思ったよりも上まで登ってしまう。
ザラメのメローな斜面をしゅるしゅると滑り、テン場に。
さらに、テン場の周りでちょっとした急斜面を滑ってみたりと、しばらく遊んでテントに戻った。
夜は、道の駅で調達したおにぎりと惣菜に、ビールも2本持ち上げており、テント泊としてはちょっとリッチな夕食を楽しんだ。
ツアー記録一覧へ
この記事へのコメント
ところで、最近、知人から「モナシーを手に入れたら140cmだったので150cmと交換して欲しい」という申し出があり、家内用のモナシーと交換しました。140cmのウロコは後から国内で加工されたものなのか、自衛隊スキーと同じような半月型のものでした。まだ試していないのですが、150cmの細かいウロコと比べると、登りはやや苦手で、滑りやターンは得意という性格の板ではないかと想像されます。
テストするときは左足にビンソン、右脚にエクスカーションを履いて滑ってみようかと思っています。
実は知人のアルペンスキーヤー(過去に全日本技術選で何度か1位になっています)が「エクスカーションってビンソンよりも柔らかい」っていうので、それの検証も兼ねてということです。私はビンソンの方が柔らかいと思うのですが、まあ、言ってる相手が相手なもので・・・(笑)。
私も、息子用にエクスカーションを買うときに店頭で試着して、こんなに柔らかいプラブーツがあるのかと驚きましたが、たしかにビンソンと比べたらどうでしょうね。
プラ+革ミックスでの滑り、楽しみです。
なお、息子とは足のサイズが全然違うので、私自身は購入したエクスカーションで滑ったことはありません。