★★2019.03.23~24 BCXC/志賀~野沢温泉②
BCクロカンを愛するみなさん、こんにちは。
志賀~野沢ツアー、2日目です。
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2019年3月24日 カヤの平牧場~野沢温泉スキー場
天候:雪のちくもり
装備:(板)クナイスル・ツアーライト59(靴)Xadv8
<コースタイム>
7:00 カヤの平牧場
7:47~8:40 北ドブ
10:03 1639mピーク
10:49 1649mピーク
13:15 青木ピーク
13:40 野沢温泉スキー場やまびこゲレンデ
14:30 日影ゴンドラ山頂駅
前日は夜から雪が降り始めた。
シュラフに入る頃には小降りで、この時期だからやはりそれほど積もりはしないのかなと思ったのだが、夜中にトイレに起きたときには本降りになっていた。
シングルウォールなので、テントに積もった雪が壁をたわませシュラフを圧迫する。
朝起きてみれば、外は真冬のような光景となっている。
朝の出発時まで本降りが続いているが、日中は天気が回復していくという予報である。
降雪の中、テントを撤収して出発する。
積雪は予想以上で、20cmほどか。
本降りの雪は視界を悪化させるほどだが、GPSとコンパスを頼りに進んでいるうちに、この状況でもよく目立つピンクテープを発見。
昨日と同様、ピンクテープにも助けられながら行く。
幸い、雪は強いが風はそれほどでもないので、行動には支障はない。
予報通り天候は回復に向かっているようで、小1時間ほど歩いて北ドブに着いたときには雪は小降りとなっていた。
北ドブに着いて、雪原の西側を走る尾根から落ちている斜面を見上げると、深雪滑降を楽しむのにおあつらえ向きの斜度と樹間の斜面になっている。
今回、春であれば1日で走破できるルートに1泊2日で来たのは、稜線通しに進む通常ルートの周辺の斜面に寄り道して、このルートをより楽しもうというのが目的だ。
早速ここで遊んでいこうと、ドロップポイントを探しながら尾根を登り、ブナの疎林の急斜面に飛び込むと、さすがに時折アイスバーンの旧雪に底付きしてガリッとは言うものの、3月下旬のこの時期に、しかも暖かかった今シーズンとしては望外のパウダーの感触に、興奮する。
そうなると当然1本ではおさまらずに、登り返す。
そしてまた当然に、先ほどよりも高度を上げて、もう1本。
そうして遊んでいる間に日も差してきた。
まだまだ楽しめる斜面ではあるが、先は長いので切り上げて進む。
いったんは日も差した天気だが、そのまま晴れてしまうほど甘くはなく、また雪が降り始める。
この後もしばらくは降ったり止んだりが続いた。
さて、北ドブの北端からは、前回は正面の尾根を直登した。
しかし、今回は新雪なのでやや登りづらそうなのと、2回目なので他のところも見ておきたいということで、北東の谷を詰めて傾斜の緩やかなところを回っていくルートをとる。
ここもいい感じのブナ林だ。
この回り込んでいくルートだと、特徴のない地形で北に進路変更するポイントを判断するのが難しいが、そこはGPSのお世話になる。
すると、例によってピンクテープの目印にも遭遇して、ルート上にいることが確認できた。
進路変更して少し進んだ1630mの小ピークから、ピンクテープは北の稜線通しに導いているが、私は良さそうな斜面を求めて北東の谷に滑り込む。
通常ルートより少し登り返しが長くなるが、このコンディションの滑りを楽しめることを考えたら、どうってことはない。
登り返して次の下りは、1639mのピークから。
このあたりまで進んでくると、朝の出発時以降の降雪のためなのか、北寄りのためたくさん降ったためなのか分からないが、積雪はさらに深く30cmほどになっている。
1639mピークからも、通常ルートを外れて谷に向かう急斜面に滑り込む。
ここの下りはそこそこ長さもあって滑り応えあり。
いったん林道まで下り、沢状を登り返して通常ルートに復帰し、次の1649mピークに向かって登っていると、今度は稜線の右側の斜面がまたいい感じ。
なので、寄り道。
ただ、ここからの登り返しでルートミスをしかかる。
進んでいる方角がおかしいことに気づいて地図を確認すると、大次郎山に向かって登っていた。
しばらくGPSだけを頼りに歩いていたのが原因。
GPSの小さな画面だけだと、現在地を正確に把握できないことがある。
常に地図とも照合しながら進むことが重要と再確認。
通常ルートに戻って少し進んだところで、ガイドツアーらしきパーティーが登ってくるのに遭遇する。
この好コンディションに恵まれたことを互いに喜び合う。
その後しばらくはこのパーティーのトレースのおかげでスイスイ進む。
トレースは、次の1560mピークの左(西)側を巻いて、そのまま北西の稜線通しルートに向かっている。
しかし、1560mピークから北に良い斜面があったはずと思い出し、地図を確認。
記憶のとおりだったので、トレースを外れて北面の急斜面を滑り降りる。
林道に降りついてしばらくそのまま林道を進むと、正面にひときわ高い1633mの通称青木のピークがそびえる。
これが最後のまとまった登りになるが、斜度もかなりあり、ステップだけで登り切るのは結構厳しい。
しかしここまで来たらステップソールだけで走破しようと、シールを貼らずに登り切る。
ピークで愛機の記念撮影。
さて、前回は焼額山の山頂から毛無山の山頂への縦走ルートの走破ということにこだわって、この青木のピークからも通常ルート通り毛無山山頂に向かったが、今回のスタイルならそこにこだわる意味はない。
当然のように、青木のピークから北面の好斜面に滑り込む。
最高!
最後は林道をたどって、野沢温泉スキー場のやまびこゲレンデに合流。
充実のツアーに大満足。
ただ、ここからが結構厄介だった。
合流したやまびこAコースのベースからは、そのまま下部ゲレンデに滑っていくことができない。
そこで素直にクワッドリフトに1本乗ってスキー場トップに登ってしまえば、後は下るだけだった。
しかし、ここまで来てリフトを使うのも何だし、重荷を背負ってやまびこゲレンデの急斜面をBCクロカンで滑るのも楽ではない。
また新雪の下のアイスバーンが露出している部分もあったので、なおさらBCクロカンで滑るのは厳しいと考えて、ゲレンデを登り返すことにしたのだ。
しかし、この登り返しが、自分が記憶していたのと違ってかなり長い。
少しの登りだったはずと思い違いをしていた精神的ショックと相俟って、この登りがかなりしんどかった。
そして登り返しが終わると、今度は下りでスキーが滑らない。
いったん悪天候で諦めかけたのを急遽変更して出発したので、ワックスを塗っていなかったのだ。
上ノ平ゲレンデの長ーい緩斜面でスキーは進まず、ほぼ漕ぎっぱなし。
もうそれ以上滑る気が起きず、先ほどはリフト回避にこだわっていたことも忘れて、ゴンドラ下山に決定。
日影ゴンドラの下り線に乗り(これは1回券を買おうとしたら要らないと言われ、タダだった)、日影ゲレンデベースのレストハウスで祝杯を上げる。
最後は、快適な麻釜温泉公園「ふるさとの湯」で汗と疲れを流し、飯山駅行きのバスで帰路についた。
前回のツアーで稜線通しの通常ルートを歩きながら思っていたとおり、稜線側面のあちこちに好斜面があった。
横移動の要素が強く、滑りはそれほど楽しめないという評価のルートだが、今回のようなルート取りをすれば滑りもかなり楽しめることが分かった。
そしてその楽しみを最大限にしてくれるのは、やはりBCクロカン(あるいはウロコ板)だと思う。
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志賀~野沢ツアー、2日目です。
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2019年3月24日 カヤの平牧場~野沢温泉スキー場
天候:雪のちくもり
装備:(板)クナイスル・ツアーライト59(靴)Xadv8
<コースタイム>
7:00 カヤの平牧場
7:47~8:40 北ドブ
10:03 1639mピーク
10:49 1649mピーク
13:15 青木ピーク
13:40 野沢温泉スキー場やまびこゲレンデ
14:30 日影ゴンドラ山頂駅
前日は夜から雪が降り始めた。
シュラフに入る頃には小降りで、この時期だからやはりそれほど積もりはしないのかなと思ったのだが、夜中にトイレに起きたときには本降りになっていた。
シングルウォールなので、テントに積もった雪が壁をたわませシュラフを圧迫する。
朝起きてみれば、外は真冬のような光景となっている。
朝の出発時まで本降りが続いているが、日中は天気が回復していくという予報である。
降雪の中、テントを撤収して出発する。
積雪は予想以上で、20cmほどか。
本降りの雪は視界を悪化させるほどだが、GPSとコンパスを頼りに進んでいるうちに、この状況でもよく目立つピンクテープを発見。
昨日と同様、ピンクテープにも助けられながら行く。
幸い、雪は強いが風はそれほどでもないので、行動には支障はない。
予報通り天候は回復に向かっているようで、小1時間ほど歩いて北ドブに着いたときには雪は小降りとなっていた。
北ドブに着いて、雪原の西側を走る尾根から落ちている斜面を見上げると、深雪滑降を楽しむのにおあつらえ向きの斜度と樹間の斜面になっている。
今回、春であれば1日で走破できるルートに1泊2日で来たのは、稜線通しに進む通常ルートの周辺の斜面に寄り道して、このルートをより楽しもうというのが目的だ。
早速ここで遊んでいこうと、ドロップポイントを探しながら尾根を登り、ブナの疎林の急斜面に飛び込むと、さすがに時折アイスバーンの旧雪に底付きしてガリッとは言うものの、3月下旬のこの時期に、しかも暖かかった今シーズンとしては望外のパウダーの感触に、興奮する。
そうなると当然1本ではおさまらずに、登り返す。
そしてまた当然に、先ほどよりも高度を上げて、もう1本。
そうして遊んでいる間に日も差してきた。
まだまだ楽しめる斜面ではあるが、先は長いので切り上げて進む。
いったんは日も差した天気だが、そのまま晴れてしまうほど甘くはなく、また雪が降り始める。
この後もしばらくは降ったり止んだりが続いた。
さて、北ドブの北端からは、前回は正面の尾根を直登した。
しかし、今回は新雪なのでやや登りづらそうなのと、2回目なので他のところも見ておきたいということで、北東の谷を詰めて傾斜の緩やかなところを回っていくルートをとる。
ここもいい感じのブナ林だ。
この回り込んでいくルートだと、特徴のない地形で北に進路変更するポイントを判断するのが難しいが、そこはGPSのお世話になる。
すると、例によってピンクテープの目印にも遭遇して、ルート上にいることが確認できた。
進路変更して少し進んだ1630mの小ピークから、ピンクテープは北の稜線通しに導いているが、私は良さそうな斜面を求めて北東の谷に滑り込む。
通常ルートより少し登り返しが長くなるが、このコンディションの滑りを楽しめることを考えたら、どうってことはない。
登り返して次の下りは、1639mのピークから。
このあたりまで進んでくると、朝の出発時以降の降雪のためなのか、北寄りのためたくさん降ったためなのか分からないが、積雪はさらに深く30cmほどになっている。
1639mピークからも、通常ルートを外れて谷に向かう急斜面に滑り込む。
ここの下りはそこそこ長さもあって滑り応えあり。
いったん林道まで下り、沢状を登り返して通常ルートに復帰し、次の1649mピークに向かって登っていると、今度は稜線の右側の斜面がまたいい感じ。
なので、寄り道。
ただ、ここからの登り返しでルートミスをしかかる。
進んでいる方角がおかしいことに気づいて地図を確認すると、大次郎山に向かって登っていた。
しばらくGPSだけを頼りに歩いていたのが原因。
GPSの小さな画面だけだと、現在地を正確に把握できないことがある。
常に地図とも照合しながら進むことが重要と再確認。
通常ルートに戻って少し進んだところで、ガイドツアーらしきパーティーが登ってくるのに遭遇する。
この好コンディションに恵まれたことを互いに喜び合う。
その後しばらくはこのパーティーのトレースのおかげでスイスイ進む。
トレースは、次の1560mピークの左(西)側を巻いて、そのまま北西の稜線通しルートに向かっている。
しかし、1560mピークから北に良い斜面があったはずと思い出し、地図を確認。
記憶のとおりだったので、トレースを外れて北面の急斜面を滑り降りる。
林道に降りついてしばらくそのまま林道を進むと、正面にひときわ高い1633mの通称青木のピークがそびえる。
これが最後のまとまった登りになるが、斜度もかなりあり、ステップだけで登り切るのは結構厳しい。
しかしここまで来たらステップソールだけで走破しようと、シールを貼らずに登り切る。
ピークで愛機の記念撮影。
さて、前回は焼額山の山頂から毛無山の山頂への縦走ルートの走破ということにこだわって、この青木のピークからも通常ルート通り毛無山山頂に向かったが、今回のスタイルならそこにこだわる意味はない。
当然のように、青木のピークから北面の好斜面に滑り込む。
最高!
最後は林道をたどって、野沢温泉スキー場のやまびこゲレンデに合流。
充実のツアーに大満足。
ただ、ここからが結構厄介だった。
合流したやまびこAコースのベースからは、そのまま下部ゲレンデに滑っていくことができない。
そこで素直にクワッドリフトに1本乗ってスキー場トップに登ってしまえば、後は下るだけだった。
しかし、ここまで来てリフトを使うのも何だし、重荷を背負ってやまびこゲレンデの急斜面をBCクロカンで滑るのも楽ではない。
また新雪の下のアイスバーンが露出している部分もあったので、なおさらBCクロカンで滑るのは厳しいと考えて、ゲレンデを登り返すことにしたのだ。
しかし、この登り返しが、自分が記憶していたのと違ってかなり長い。
少しの登りだったはずと思い違いをしていた精神的ショックと相俟って、この登りがかなりしんどかった。
そして登り返しが終わると、今度は下りでスキーが滑らない。
いったん悪天候で諦めかけたのを急遽変更して出発したので、ワックスを塗っていなかったのだ。
上ノ平ゲレンデの長ーい緩斜面でスキーは進まず、ほぼ漕ぎっぱなし。
もうそれ以上滑る気が起きず、先ほどはリフト回避にこだわっていたことも忘れて、ゴンドラ下山に決定。
日影ゴンドラの下り線に乗り(これは1回券を買おうとしたら要らないと言われ、タダだった)、日影ゲレンデベースのレストハウスで祝杯を上げる。
最後は、快適な麻釜温泉公園「ふるさとの湯」で汗と疲れを流し、飯山駅行きのバスで帰路についた。
前回のツアーで稜線通しの通常ルートを歩きながら思っていたとおり、稜線側面のあちこちに好斜面があった。
横移動の要素が強く、滑りはそれほど楽しめないという評価のルートだが、今回のようなルート取りをすれば滑りもかなり楽しめることが分かった。
そしてその楽しみを最大限にしてくれるのは、やはりBCクロカン(あるいはウロコ板)だと思う。
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この記事へのコメント
軽さというメリットはあるにしても、BCクロカンという難しい道具で長距離ツアーを楽しんでいらっしゃるSekiさんのスタイル・・・尊敬します。私は歳のこともあって、年々、BCクロカンで出かけることが少なくなってきていますが、気持ちとしては(無理のない範囲で)なるべく簡素な道具立で楽しみたいと思っています。
今年も4月後半、麦草峠~雨池に(エクスカーション+自彫りの短いウロコ板で)行きましたが、例年よりも雪が多く、池はまだ厚い雪に覆われたままでした。日当たりの良い林道にも雪がたっぷりあったので、池が現れるまで、あと2回ほど行くつもりでしたが、仕事が入ったり、来客が続いたりで、結局、行けませんでした。
北八ヶ岳のスキーシーズンは3月いっぱいくらいまでかと思っていたのですが、4月後半でもいけることがあるんですね。
それにしても、雪不足だった3月初め頃には今年のGWのツアーはどうなってしまうんだろうと思っていましたが、持ち直して良かったです。
まさかGWにまで降雪にぶち当たってしまうとは思いませんでしたが。